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高齢者は綿の衣類が一番良いと信じてやまない人がとても多い。これを私は「綿100神話」と呼んでいる。

真夏に綿のTシャツを着る。危険だ。なぜ危険なのか高齢者は分かっていない。糸は進化していることを知らないのだ。

「今はポリエステル100%ですよ」
「あんな生地、暑いじゃない!」
「スポーツの世界では、吸汗速乾が当たり前のポリエステル100%です」
「だって綿が一番気持ちいいじゃない」
「熱中症になりますよ」
「なんで?」
「ほら、汗が張り付いているでしょ?」
「ダメなの?」
「ポリエステルはサラッとしてるのよ」
「気持ち悪い」
「いや、張り付いた方が気持ち悪いでしょ?」
「汗かくんだから、そういうもんでしょ?」

こんな人はピンピンコロリは無理だろうと思ってしまう。その後もポリエステルの良さを説明してもまったく受け付けない。昔感じたポリエステルの悪いイメージのままだ。まったく聞く耳持たず。あなたは大丈夫?

シューズも同じだ。通販のウォーキングシューズが一番いいと信じている。私はランニングシューズをお勧めするんだけど、「ランニング?走らないよ」と言って拒否される。それに10年も前に買ったお気に入りの靴をずっと履いていたりする。すり減っていても気づいていない。

80才の女性をランニングシューズ売場へ連れて行ったことがある。産まれて初めてのスポーツショップだと言われた。履いた瞬間、「なにこれ! こんなクッションの靴履いたことない! 今まで良いと思っていた靴は何だったの?」と、その感動が凄かった。その後こんな事も言われた。「ランニングシューズに出会えて人生が変わった。歩くのが楽しくなった。ありがとう。」そう言って、楽しくウォーキングされている。その後もランニングシューズばかり買い続けている。現在83歳、今も元気だ。

この人がきっかけで、これまで10人以上、走らない人にランニングシューズを買いに連れて行った。全員が感動している。シューズによって人生が変わったと言う人が続出して、2足目、3足目を買う人もいる。

昔習ったこと、経験したことが正しいと思いこんでいる人がとても多い。しかし何かきっかけがあると、一歩踏み出せる。知らず識らずのうちに固定観念に縛られ、自分から窮屈な思いをしてしまっている。それは年齢に関係ない。若い人でもその方向に向いてしまっている人は多い。少しでも早く気づき、新しいことを受け入れる気持ちが大事だ。

若い脳はスポンジのように吸収する。年取ると吸収せず反発している。言葉では分かっていても、自分がそうなってしまっていることに意外と気づいていない。体も脳も柔軟が一番だ。

他にもいろんな思い込みがある。
・医者の言うことは信頼できる→神様ではない
・日焼けは体に悪い→ビタミンD形成のため適度に必要
・ひじきは鉄分豊富だ→昔の話
ほんの一例だけど、あなたの思い込みは何かな?

今の世の中は流れが速い。どんどん新しいもの、言葉が登場してついて行けない。年配の人は言う「新しいものは全然分からない」と。いま流行りの歌も分からないしドラマも分からない。「じゃあ、何だったら分かるの?」と尋ねても、何も分からないと言われる人が多い。それは社会の流れに付いて行けてないのではなく、思考が停止している。

若い頃は何かに夢中になった覚えがあることと思う。しかし、中には「ない」という人もある。では今現在はどうだろう? 60歳になっても、70歳になっても、夢中になるものがあるとしたら、素晴らしいと思いませんか? 

む‐ちゅう【夢中】

1 物事に熱中して我を忘れること。また、そのさま。「—で本を読む」「競馬に—になる」「無我—」

2 夢を見ている間。夢の中。
「多数は猶安眠の—にあり」〈独歩・愛弟通信〉

3 正気を失うこと。また、そのさま。
「余りの嬉しさに…—な程でした」〈若松訳・小公子〉

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意味を調べたら、③正気を失うことって出てきた(笑) 没頭すると確かに正気でなくなると思うわ! 年取ってから夢中になることってありますか? ピンピンコロリといくには、私はとても大切なことだと思う。大切というより、必要だと言い切ってもいい。あなたはいま何に夢中?

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★整体師/りょう★ピンピンコロリのいきかた(認知症予防と健康寿命を延ばす方法)
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