実験用サル不足のアメリカ(The Economist)
America has a shortage of lab monkeys というThe Economistの記事から。
アカゲザルの価格はコロナパンデミック以前の8,000ドルから、2022年には24,000ドルに達しました。アメリカの国立霊長類研究センター(NPRCs)が2021年に調達できた実験で未使用のマカクザルは必要数のたった1/3でした。
実験用霊長類の輸出国だった中国はパンデミック時にサルから人への病原体の感染を防ぐために輸出を禁止しました。また、中国自身が神経科学で世界のリーダーになるために、自国内で霊長類を使用する需要も高まっています。
そのため、アメリカの企業はいかがわしい東南アジアのサプライヤーに頼らざるを得ない状況です。
【龍成メモ】
純粋に実験用のサルが調達できないという問題以外に、動物愛護団体の標的になるというリスクもあります。
Nikos Logothetisは激しい攻撃に晒されたため、Max Planck Instituteでの霊長類の研究を断念。最終的には中国に活動の拠点を移すことになりました。
逆に言えば、欧米での霊長類研究がやりづらくなればなるほど、研究者は中国に吸い込まれていくという構造にあります。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートお願いします。
頂いたサポートは心のエネルギーになり、さらに記事を書くモチベーションに繋がります。
ありがとうございますm(_ _)m