
「お金をもらって」山を引き取るという商売
山王(やまおう)という人がYoutubeに出ていて内容が面白かったのでメモとしてまとめます。
維持費ばかりがかかり、多くの人が捨てたいとさえ思っている山をお金に変えている方です。
多くの人が無駄に固定資産税がかかる山を手放したがっている
自分が住んでいる家とセットで山を持っていたり、なんらか価値がある(価値が上がる)と考えた山も、資産価値があるだけで固定資産税という年間維持費がかかってしまいます。
松茸でも取れればいいのですが、多くの山は特に大きな価値を生み出すことはありません。それどころか、買った山の正確な位置やその範囲すら把握していない所有者が多いそうです。
山を買い取るのではなく、お金をもらいつつ山ももらっている
例えば年間固定資産税を2.5万円払っている人がいたとして、その人は向こう80年間で200万円固定資産税を払う必要があります。
この税金という維持費のかかる山林を引き取ってあげる代わりに、お金(200万円✖️80%=160万円)をもらうというのが彼が行っているビジネスです。
手放すためになぜそんな大金を払うかと言えば、「子や孫にまで迷惑をかけたくない」という心理をうまくついているためです。
地場の不動産屋は「お金をもらって山を引き取る」をやれない
じゃあ地場の不動産屋が同じことをやれるかと言うと「風評」があるため、山を引き取り、かつお金をもらうということはできないそうです。かと言って、価値が微妙な山を買うというインセンティブもありません。
そこで山王(=永野さん)に地場の不動産屋から声がかかり、不動産屋の代わりに「お金をもらって」山を引き取ることになります。
固定資産税がかかる山を、山王は固定資産税がかからず維持できる
山を売り払いたい人は家とセットで山を持っているため資産総額が30万円を越えてしまうため、固定資産税を払う必要があります。
しかし、山王は家を切り離した山だけを引き継ぐことになり、その多くが評価額が20万円以下のため、固定資産税を払う必要がありません。
【龍成メモ】
元動画はこれです。
山林の手入れはしなくてもよいのか?という疑問が湧きますが、接道していない(=道路に接していない)ためがけ崩れが起きて道を塞ぐなどの可能性がないため、手間がかからないそうです。
また、そもそも「山」の正確な場所を売り主も山王も特定ができてないとか。なので、ちゃんと管理されていた山を引き継ぎ放置しているわけではなく、元々放置されていた山の権利を引き継いだだけみたいです。
もちろん山林を放置することで生じる問題もありますので、参考までに以下に箇条書きでまとめておきます。
生物多様性の低下
森林火災のリスク
地滑りや洪水リスクの増大
森林資源の非効率的利用
景観に対する悪影響
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