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「破壊的(イノベーティブ)」な研究が大幅に減少 - しかし、その理由は誰にも分からない(nature)

‘Disruptive’ science has declined — and no one knows why というnatureの記事から。記事が参照している論文は、Papers and patents are becoming less disruptive over timeというミネソタ大学のラッセル・ファンク氏らの研究で、同じくnatureに掲載されています。

以下、natureの記事の要約です。

「破壊的(イノベーティブ)」論文や特許が大幅減

ある研究が非常に「破壊的(イノベーティブ)」であった場合、それまでの研究を引用する可能性は低く、逆にそれ以降の後続の研究から引用される可能性が高いという仮説をもとに、過去の論文4,500万件と390万件の特許の破壊性を表すCD指数(the consolidating or disruptive index)を算出。

研究論文において平均CD指数が1945年から2010年にかけて90%以上減少、特許では1980年から2010年の間に78%以上減少していることが分かりました。

論文で使われる言葉からも「保守化」の傾向が読み取れる

著者らは論文で使われている動詞も分析したところ、1950年代の研究かでは "produce" や "decision" といった創造や発見を連想させる言葉が多かったのに対し、2010年代の研究では "improve" や "enhance" といった段階的な改善に関連する言葉が多くなっていることも明らかになりました。

【龍成メモ】

以前に読んだYoungme Moon氏のビジネス書 "Different: Escaping the Competitive Herd" に以下のような話があります。

「過度に競争を意識すると、視点が顧客ではなく競合に移ってしまう。そして競合相手を意識すると相手に勝つために、相手の長所を取り込み自分の短所を補強しようとする。結果としてどれも似たような製品やサービスばかりになってしまう」

また超情報化社会においては、過度に他者の情報(≒考え)に晒されてしまい、独自性を削られてしまう危険性もあります。

そしてソーシャルメディアでのやりとりを頻繁に行い、ソーシャルメディアを通じた他者からの評価を気にした生活をしていると、批判を受けることへの恐怖が無意識のうちに身にしみついてしまい、短期で称賛されやすい(=無難、かつ危ない橋を渡らない)選択を取りがちになるのかもしれません。

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#破壊的イノベーション #論文 #特許 #保守化

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