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目が見えない子どもの意外な才能~神が扉を閉ざす時

Challenged by musical scores, students master singing through memorization というChina Dailyのニュースから。

音楽の才能に秀でた視覚障がい者の話

生まれて数ヶ月で視力を失ったZeng Xiaomengさん(現在18歳)や他にも視覚に困難を抱えてる一方、音楽の才能に長けた人の話が記事中ではいくつも登場します。

歌が上手いだけではなく、歌を覚えること自体も人よりも早いそうです。ただし、点字で歌詞を理解するというプロセスには時間を要するようです。

以下、少しだけ脳科学の説明も加えておきます。

より鋭敏に音を聞き分ける視覚障がい者の聴覚脳

By Kim Eckart, Public Information Officer, University of Washington News

図の右側の赤い曲線が、目が見えない人が音を聞いた時の聴覚野の反応です。聞こえる人(=黒い曲線)と比べて幅が狭いのが分かると思います。

目が見えない人の脳の方が音に対して鋭敏に反応している、つまり対象となる音に関係のない余計な脳細胞が反応していないと言えます。

目の見えない人は触覚や聴覚の刺激に対して、視覚野(後頭葉皮質)が反応することが分かっていますが、視覚野を聴覚環境の変化を処理する際にも活性化しています。

しかし、距離を推察するのは苦手なので、街の設計や周りの人の助けが必要

重度の視覚障がい者は健常者に比べて、音は2倍遠く、部屋は3倍広く感じられます。

目が見える人の場合には、近い音に対しての距離の推定は正確になり、遠い音についての距離の推定は精度が下がります。

視覚障がいの程度が高くなると、近い音の推定精度が下がり、遠い音の推定精度が向上します。

道路を歩いてる際に他の人や者との衝突を避けたり転倒しないようにするには、近い音に対する正確な推定が必要になります。上記の結果からも(結果がなくてもそうですが)、視覚障がいの方に対しても配慮した街の設計(=誘導ブロックなどを含め)や周りの人の助けが必要になると言えます。

【龍成メモ(代わりに窓を開ける)】

ニュースの最初に "When God closes a door, he opens a window" という言葉が登場します。日本語にすると「神は扉を閉ざす時、代わりに窓を開ける」という感じでしょうか。

Cheryl HoltによるPixabayからの画像

#視覚障がい者 #音感 #脳科学 #聴覚

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龍成(りょうせい)
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