1/4 気になるニュース(中国経済リスクで地銀を支援、2024年10のトレンド)
中国、経済リスクの高まりを受けて地銀への支援を強化(FT)
China steps up aid for regional banks as economic risks mount というFTのニュースから。
昨年2023年、中国の地方政府は地方銀行のリスク増大回避のために、約4.5兆(2,183億人民元)を地方銀行などに投入しました。
このような巨額の投入にも関わらず、中国の地方銀行が持つ脆弱性はまだ解消されたわけではないと、Moody’sは指摘しています。
Ruchir Sharma 2024年の10のトレンド(FT)
FTの10のトレンドのうち、いくつかを紹介します。
中国の衰退
中国政府が採用しているドルベースでの経済規模においても、2021年はアメリカに対して76%の規模だったが、現在は66%まで低下。
積極的な経済政策によって貨幣を大量に刷るため人民元安を招き、ドルベースでの経済規模はさらに縮小する可能性がある。
このような流れによって、中国への海外直接投資はマイナスに転じた。中国と競合する国々に経済や市場を奪われることになる。
台頭する中国以外の新興国
中国に原材料を売ることで反映していた小規模な新興国は、今や中国の関係性を切り、中国の衰退を課題ではなくチャンスと捉えている。
これらの国には、ベトナム、インド、インドネシア、ポーランド、そしてメキシコが含まれる。
かつてのように金利上昇が新興国の経済危機を招く(ドル建ての対外債務を多く抱えているため)のではと懸念があったが、ガーナやエチオピアなどのマイナー新興国を除き、主要国でデフォルトに陥った国は1カ国もなかった。
ドルの下落
ドルの価値は2022年後半にピークを迎え、歴史的なサイクルに従うのであれば、ドルの下落はこれから7年間続くことになる。
ドルはすべての主要通貨に対して過大評価されている。いわゆる双子の赤字(政府債務や経常収支を含む)があり、対外債務も2000年以降4倍以上に膨れ上がっている。一方で他の先進国は対外債務を減らし、純債権国として浮上している。
海外の中央銀行は外貨準備をライバル通貨に移し、記録的なペースで金を購入している。
アメリカの債務負担の増大が経済を減速させることになれば、ドル下落と併せて二重の脅威に直面することになる。