なぜ人々はカリフォルニアを去っているのか?
CNBCの What’s Reshaping Florida, California And New York? という動画を参考に書いたnoteです。
カリフォルニアはここ20年、人が減り続けている
州をまたぐ人の移動(移住)に関しては図にあるように、カリフォルニアへの人の流入と流出をトータルの数字を見ると、大半の年で流出した人が流入した人を上回っているのが分かります(=数字がマイナスになっている)。
つまり州レベルでの人の移動で見ると、カリフォルニアは人が減り続けています。
みんなテキサスに行っちゃった…
イーロン・マスクはロサンゼルスからテキサス州に移住しました。オラクルも本社をカリフォルニア州レッドウッドショアからテキサス州オースティンに移しました。かつてシリコンバレーの象徴的な存在だったヒューレット・パッカードも本社をテキサス州のヒューストンに移転しました。アップルもオースティンに巨大なキャンパスを建設しています。石油会社Chevronはカリフォルニアの本社機能を縮小し、ヒューストンへの機能移転を進めています。
他にもトヨタ、チャールズ・シュワブ、ジャンバジュースがカリフォルニアを去りました。
著名人で言うとオラクル創業者のラリー・エリソン(ハワイへ移住)、DropboxのCEOであるDrew(オースティンへ)、パランティア創業者のLonsdale(オースティンへ)、著名の政治評論家Ben Shapiro(ナッシュビルへ)、そして超お騒がせ人物のJoe Rogan(オースティンへ)もカリフォルニアを去りました。書き切れないので割愛しますが、他にも多くの著名人が他の州に移住しています。
え?まだカリフォルニアにいるの?
今まで紹介してきたように多くの人がカリフォルニアを離れています。
周りの人や自分の仲間がカリフォルニアを離れてテキサスやフロリダなどへ移住すると、「自分は取り残されたイケてない男子(女子)」と感じるようになります。一種の群衆心理(Pack Mentality)的な思考です。
このように感じる人の数がTipping Pointを超えると、雪崩を打ったように人々が移住してしまう可能性があります。
53%の人がカリフォルニア州外への移住を考えたことがある
実際エデルマン社の調査では、カリフォルニアに住む人の53%が州外への移住を考えていて、その割合はミレニアル世代で最も高く(63%)なっています。
ちなみに、超どうでもいい英語オヤジギャグですが、カリフォルニアをフランチャイズにするNBAの最強チームGolden State Warriorsを文字って、エデルマンのレポートでは "Golden State Worriers(悩める人々)" と表現してたのには笑ってしまいました。
カリフォルニアは税金と住宅費が高すぎる
カリフォルニアの場合、所得税に関して州税だけで最高で13.3%も取られてしまいます。この他に連邦税もかかります。
テキサス州(フロリダやワシントンも)は、なんと所得税が州税としては全くかかりません。その代わり、固定資産税は他の州より少し高いです。
住宅価格の中央値を2022年のデータで比較したところ、カリフォルニア州はテキサス州の3倍近くあります($505,000 v.s. $172,500)。
ビジネスに不利な土地カリフォルニア
CNBCがビジネスに関する様々な指標でアメリカの州をランキングしています。カリフォルニアは総合順位で29位です。1位はノース・カロライナ、5位にはテキサスがいます。
Cost of Doing Businessの項目ではカリフォルニア州は、なんと48位です。その下にはマサチューセッツとハワイしかいません。
Business Friendlinessの項目でもカリフォルニアは48位と、ほぼ最下位層です。
Technology & Innovationではさすがにカリフォルニアは1位です。しかしテキサスがなんと4位に位置しています。
化石燃料の使用規制、排ガス規制、温室効果ガス…
ガソリン車の廃止や排ガス規制、温室効果ガス規制(Cap-and-Trade)や水の利用や排水に関する様々な規制など、地球環境や住民にとっては非常に喜ばしい話でもビジネスサイドからすると多大な負担となり、これを避けるために工場を移転する企業も多いようです。
また、根拠のない証拠をもとにカリフォルニアの政治家やメディアから叩かれ続けたトヨタも、何が本当の理由かは分かりませんが、カリフォルニアを後にしテキサス州に本社を移転しました(カリフォルニアに愛想尽かしたトヨタ)。
【龍成メモ】
動画の最後の方で「カリフォルニアは人が多い、金持ちも多い。だから一部の人が離れるだけでも目立つ」という話も出てきます。
一方で私も仕事でサンフランシスコに住んでたことがありますが、異常な家賃と高い物価(レストランで食べる時の話)でした。やはりイーロン・マスクなど最近移住した人たちと同様に「オースティンとかいいな…」と検討したことがあります。※完全にSXSWの影響(笑)
しかし、当時オースティンに移ったとしても家賃や物価が安いのはいいのですが、私がしたい仕事はできなかったため妄想しただけで終わりました。
今テキサスにどのような人が住んでいて、どのようなビジネス環境になっているのか分かりませんが、確かに今であれば(もし同じ状況で今サンフランシスコに住んでいたらという意味)当時よりもより具体的に移転を検討するかもしれません。
また、人種問題(私が差別される側という意味)や様々な要素があるので、本当に検討するとなると簡単には決められない気もします。
#カリフォルニア移住 #テキサス移住 #イーロンマスク #ジョーローガン
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
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