新生児の脳の非対称性は大人と同じ?早産だとどうなる?
Newborn Babies’ Brains Reveal New Insights in Child Development という論文ニュースから。元論文はnature human behaviourに掲載されています。
正期産の新生児を早産及び健康な若年成人と比較
これまでの研究で、精神疾患のある人とない人では、脳の非対称性が異なることが明らかになっています。
今回の研究では、健康で正期に産まれた新生児442人(生後1ヶ月)を対象に、脳の機能と構造を示すMRI画像を用いて、非対称性を調査しました。
同時期に測定された103人の早産新生児と、Human Connectivity Projectの1,110人の健康な若年成人から得られたデータとも比較しました。
新生児において脳の非対称性は既に存在する
言語や顔認識などの視覚作業を担う領域において、成人において見られる非対称性多くが既に存在することが分かりました。
早産でも非対称性は正期産と変わらない
また、早産の赤ちゃんの非対称性は、正期産の赤ちゃんの非対称性と同じであることも分かりました。
早産にプラスアルファの要因が加わることで非対称性に変化
これまでの研究で早産の新生児と正期産の新生児で非対称性が異なるという研究もあれば、変わらないという研究もありました。
これは早産自体が脳の非対称性の違い(正期産と比較した時に)をもたらすのではなく、早産に遺伝的な要素などのプラスアルファの要因が加わることで、非対称性に変化が生じると研究者は考えているようです。
【龍成メモ】
「あの人は右脳タイプだから」のような極端な脳局在論は、科学的根拠が乏しいようです。
もちろん聴覚野があったり視覚野があったり、また音楽の練習を続けることで特定の脳部位が発達したりもしますので、局在的な側面があることも事実です。
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