アップルのWatchOS 9の新機能(ヘルスケア編)
The Top New Features in Apple’s WatchOS 9 というWIREDの記事を元に、Appleのサイトやその他情報を組み合わせた内容になっています。このnoteではヘルスケア中心のアップデートを紹介します。
AppleWatchが睡眠ステージを測定
Apple Watchの内蔵センサーが、レム睡眠、コア睡眠、深い睡眠の3つの睡眠ステージの長さも計測できるようになります。
※コア睡眠という言い方は一般的にはしませんが、恐らくノンレム睡眠でStage3以外を指しているのかと思います
とは言え実際に脳波を測るわけではないので、体動を含めた様々なデータから睡眠ステージを推測し、実際のステージを算出することになります。
服薬管理
服用している薬のリストを作りリマインドしてくれる機能です。既に既存のアプリがあるのでそれよりもどの程度便利になるのかは、実際に使ってみないと分かりません。
家族など特定の人に対して服用状況をシェアできるので、「あなた今日は降圧薬(高血圧に対するお薬)飲んでないけど大丈夫?」というように、家族からリマインドが入るのはよいかもしれません。
ちなみにアメリカのユーザーには効能、副作用、相互作用の可能性など、服用する薬に関する教育的なコンテンツが提供されます。リスト内の薬同士が競合する可能性が場合はアラートがでます。
それにしてもこんな機能(=家族との共有など)を一介(いっかい)のアプリがAppleレベルで導入するのは至難の業なので、米国の公正取引委員会は怒らないのでしょうか。
心房細動のデータを履歴管理
心房細動とは、(心臓の中にある)心房内に流れる電気信号の乱れによって起こる不整脈の一種です。血液が淀んで血栓ができやすくなるため、心房細動を起こしていない人と比べて脳梗塞のリスクが5倍も高くなると言われています。心臓自体にも負担がかかるため、心不全のリスクも高まります。
アップルウォッチは脈波と心電図の2種類で心房細動を測ることができます。感度や特異度について、Samsungなど他のウエアラブルデバイスとアップルウォッチを比較した研究もあります。
今までも心房細動のリスクを計測することはできましたが、これからは心房細動の履歴を追えるようになり、症状の変化と普段の行動から、週次単位で洞察を得られるようになります。例えば特定の運動がよい影響を与えとか、睡眠不足が悪影響を及ぼしたなどです。
女性のための体温測定機能(8シリーズおよびUltraのみ)
新しいアップルウォッチには温度センサーが2つ搭載されます。2つセンサーがあることで、外部環境の影響を極力排除するという狙いもあるようです。
寝ている時の夜間の手首の温度、特にその変化を捉えることでヘルスデータとして役立てるようです。寝ている間の体温変化を5秒毎に、そして0.1℃の精度で計測します。
この体温変化から過去いつ排卵が起こったのかを推定し、そして将来の生理日の精度を向上することで、家族計画などに生かしてもらうことを考えてるようです。
【龍成メモ】
アップルはスティーブ・ジョブスの頃からヘルステック企業を視野に入れてたので、どんどん来ますね。
アップルがヘルスデータを牛耳ると、今まで個別にサービス提供していた企業は全員なぎ倒されるので、公正取引委員会や欧州はどう出るのか気になるところです。
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