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Day2 宮本 亞門 さん / 演出家@Climber2021 での学びまとめ速報<2>

@Ryo_MAHOLAのTwitter でつぶやいたものをまとめながら学びをメモにしておきます。

前半戦はこちら

机を蹴飛ばしひっくり返して激昂する代わりに、みんながつい稽古する気になるような環境づくり

後半は、亞門さんが演出家として有名、一線で活躍するまで決して順風満帆ではなかったよ、というお話。サーバント・リーダーシップ(奉仕型リーダー)となっていくこと。

(補足:)コワモテの顔で、強さで周りを引き込み、才能で惚れさせ、周りをぐいぐいと引っ張るタイプの演出家さんが蠢く才能の塊のような集団の中で、年齢的にも先輩の役者さんたちには舐められることも本当に多かった、と言っていました。時間もあるし性格的にも人生上「割愛」(笑)しているでしょうが、まぁ、挙げたらキリがないという形で悔しい思いをいっぱいしてきたんだろうな、と感じます。

伝えたい人に伝えたいことを、丁寧に。全員にわかってもらおうとするエゴから脱却する

(個人的意見:)我々はとかく、一人でも多くの人に、たくさんの人に、強く、早く、目一杯伝えようとします。努力をすることは悪いことではないと思いますが、無理するのは結果的に長続きしない。

でもどうしてもエゴが先に立ちますよね。そういう気持ちがあって、宮本さんも一時期は、机をひっくり返して激昂したこともあると。そしてその結果、酔っ払ってろくに稽古もしない先輩役者が反発し、若い俳優を連れて出て行ってしまいプロデューサーにも怒られるし、何より、幕が開かない、という最も顧客を幸せにできない状況を作り出してしまう。

結果的に、自分のスタイルを確立していく。ここから奉仕型のリーダーとなる努力をするし、何より、明るくなる。意識を前に持っていく。役者が練習を稽古を、舞台をしたいと思えるような環境を作っていくスタイルへ変更していくようになるとのこと。

その肝はコミュニケーション、だと。これ、Climbersに登壇したほぼ全ての人が伝えていたんじゃないか。しかし、どうコミュニケーションするのかというのは奥が深い。「人は人とどうやって仲良くなるのか?」これだけで一つトピックが立つはず。

宮本さんの場合は、自分の引きこもるほどの根暗な静かなトーンを役を演じるかのように明るくするんだ、と言っていた。人の違いを受け入れる、かつての少年・青年だった自分が社会で受け入れられなかった経験を持つからこそ、その大切さを何よりもわかっていて、違いを受け入れることを重視しているのかもしれない。

人の痛みがわかるからこそそこに自覚が生まれ、意識して対応するようになる。そういう自覚がなく、意識ができない人も多く、その人たちには余裕がない。余裕のある人など誰一人としていないが、敢えて余裕を持つ、ということが出来れば人は相手に余裕を持つ隙間を渡してあげられるのかもしれない。

そして、自律。誰かに依存しない。いい意味で、お互いに個が立つ。そうすれば自ずとその個を認め合えるようになる。創造性の高さはそういう環境的配慮と、それぞれの成熟があって初めて成り立つものである。

質疑応答の回答としてコミュニケーションで心掛けていることを語ってくれた。

ここからは質疑応答だったかな。

がんばれ、って意味のない言葉。ダメ出しをやめよう

誰かの決めたある限定的な時代、状況、やりとりの中で生まれたのが「あってる」という概念。だから、間違っているかどうかなど本当は誰にもわからない。今の時代では特にダメ出しをやめる必要がある。

みんな、わかっている気になっている人も含め、本当は自分のことなんてよくわかってない。偉人・変人と呼ばれ世に名を残す人たちだってみんな反逆者のような扱いを受け、壁を乗り越えてきている。そういう状態を最高だと思おう。わかってるなんて悟ったようなこと言っている人は可哀想なやつだと思うようにしてる。とのことでした。

基本的に、誰もが人として才能がある

(補足:)離見の見、とは能の開祖、世阿弥の言葉。我見、離見、離見の見、舞台には3つの視点がある。ということ。

我見:自らの目で客席を観る
離見:客の目として舞台の上の自分を観る
離見の見:自分が客席にいて癪である自分の目として舞台の上の自分を観る

いわゆる、主観、客観(相手の主観)、メタ認知での観点、ということですね。

* 私を想う→死を想う。

メタ認知に近いのが、死生による認知。これは、次の日Day3のロンブー淳さんの遺書の話にもつながる。死を思うからこそ、生を感じる。

大事なポイントはこの死生観の「観」。次の探ることの意味にしていくということ。チャップリンを引き合いに出してきたのは、辛すぎる状況で乗り越える気力を失いそうになってしまっている人たちの気持ちの痛さを宮本さんがものすごく真摯に真面目に捉えているからだと想う。

だからこそ、笑うことしかできないかもしれないけど、瞬間的にでも顔を笑顔にすることで、喜劇に向かって光を感じることができるかもしれない。

才能があるなしなど関係なく、あなたの舞台を作ろう

決めつけることをやめよう。どうせ、と諦める気持ちを大きくするのをやめよう。違うと思ったらその先に進むのをやめよう。今の常識で、惰性で、「当たり前(ってなに?)」で進めていたものを全部、やめて心に正直になろう。

正論をぶつけてくる大人に対峙する人へのアドバイス、という質問に。


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