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Day2 伊達 公子 さん / テニスプレイヤー@Climber2021 での学びまとめ速報
@Ryo_MAHOLAのTwitter でつぶやいたものをまとめながら学びをメモにしておきます。
私の感想をいくつか踏まえながらつぶやきを整理していきます。
サラブレッドではないところから一流になるという道筋
劣等生であるという認識でいるというのが意外でした。これはその前に語った井原さんのストーリーとも重なる。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
自分では劣等生という認識。
世界No4まで行った優等生とみられがちだが、幼少期は単なるテニス好きの子。負けず嫌いではあったんだけど、小さな大会での初優勝は高校2年。そのくらい劣等生という認識。
へーーーー。意外。
ただ、逆に言えば成績もトップクラスでもなく、将来を期待されて特別なサラブレットとして扱われていたわけではない伊達さんは、実力もそこそこで強烈な負けん気だけを持っていたということになる。そして諦めが悪い。テニスが好きで、負けるのが嫌いで、諦めが悪い。これって一見すると、指導者や上のものは見捨ててしまいがち、そういういわゆる評価をされない人材。その伊達さんが才能を発揮するのが、小学生でも中学生でもなく、高校2年生。これって資質や才能というよりも諦めない力そのものだと感じる。
人材の芽を育て、才能を見出そうとする教育者の観点から見れば、Day2のオープニングトークで語っていた平井さんの言葉「若い人の才能に目を向ける、たくさん接点を持つ」ということにもつながる。また、Day2の最後に語った宮本さんの「基本的に人は誰もが特別で才能を持っているんだ」というものにもつながる。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
高校一年の新人戦で優勝、高校総体、兵庫県予選で負けて全国に行けてない。県予選で負けてたのが、国体でベスト4まで行けた。そして、プロの人たちがでる試合にでることができ、そこでもベスト4に。
はじめてここでプロを意識した。高2でここまできて、高3ではプロに。
ここもさらっと書いているけど、期待されていなかったとしたら一気に頭角を表してそこで得た一瞬のチャンスをものにする勇気と気合いをもっていたってことになる。また、いつかそういうチャンスが来たときに掴もうと思っていたという野心もあったはず。そうでなかったら、高校の青春でおわっていたはずだから。青春で終わらせないほどに情熱があったに違いない。そういう情熱を持てるかどうか。
今の中学生、高校生には正直、誘惑が多い。そして部活も学校も追い込まれるほどの集中をすることは善か悪かと言われると悪と区切るしか他ない状況。何かあれば、先生が糾弾されるし。だからといって部活の昭和なスポ根が健全ではない。このバランスは本当に難しいところ。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
強い意志でプロになったものの、ただプレイをすればいいということではない要素がたくさんあると気付かされた。欧米のパワーに圧倒され、どうやって力と向き合うのか。何が必要なのかを模索する日々の連続でした。
伊達さん以外にもDay1,Day2で語った多くのトップクリエーター、トップアスリート、有識者は、すべからく「考え」ている。ずっと、ずーーーっと模索して、内省して。何が必要なのか、何ができるのか考えている。この考え抜く力がとてつもない才能。いや努力なのか。とにかく、考えるということをやめないということに共通項がある。
力と向き合うためにどうするかって、スポーツは直接的だけどビジネスだって同じ。どう巨大なものに打ち勝っていくのかというマインドが挑戦者には常に求められる。武器は考えること。考え抜くこと。
一流のままモチベーションを保つための秘訣
結構、さらっと衝撃的なことを語ってくれるのがClimbers2021だということがわかってきた。
まずは、モチベーションを保つのに一番苦労したのが時代背景も含めての「孤独」との向き合い方。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
プレッシャーとどう向き合うのかという孤独のコントロールは試合の中での勝負とは違う難しさチャレンジがあった。
孤独といかに向き合うか、コントロールするのかってのは経営者も同じですね。アスリートやクリエイターもですが、抱えているものが誰にも伝わらないというのは本当に孤独。というかこの孤独を感じられないのは高みに迎えていない証拠だとも言える。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
孤独を感じる時に支えになったことは?
本当に孤独だった。頼れるものはなかった。孤独を孤独と捉えないようにした。一人の時間のほうが内省しやすいというのは体験的に得ていたので、自分がポジティブに考えられる時間だと思うようにしていた。
最後の方の質疑応答でもこの辺りもう一度ヒントをくれている。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
時間のメリハリをつける、ネガティブにならないように切り替える、それを抜けた時に新しい考えが生まれる、こういう工夫をたくさんしてきた。
わかっていることが増えると、そのときにやれること、対応できることなどが増える。
コーチに教えてもらったという目標管理が秀逸だった。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
コーチから教わった、失敗から学んだこと。身近な目標とその先、乗り越えた先の目標の2つを持つことが大事。厳しい環境だと目標を見失うとロスが生まれる。満たされることはない。先の目標が、身近になる。常に2つあるのが大事。
これは、目の前にチャレンジする当面の短期目標。何がなんでも乗り越えるための目標ということになる。そしてこれが続くとぶら下がっているニンジンに飽きてしまい走れなくなる。だから、少し先の目標も作っておく。
目標の二重化。そして、短期の目標をいくつかクリアしていくと中期の目標が迫ってきて短期になる。だからその頃にはもう一つ先の別の中期の目標を立てる。燃え尽き、ロス、飽き、を上手くコントロールするために2つの目標を上手く設計しながら自分を高みに引き上げていくということを実施していたそう。
これは目から鱗です。よく考えたら企業や事業も短期と中期と長期って目標立てるんだけどね。でもいわゆる長期目標ってやれたらいいな、くらいのゆるさで設計することが多い。アスリートの解像度で人生を設計する必要があるということを備忘しておこう。
モデレーターからの「いや、それでもTOP4ってなかなか難しい。」という切り口に対して。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
TOP10に入る、という絶対的な目標がモチベーションを保つ秘訣だった。TOP4にいくまでのプレッシャー。世界で戦う選手が少ないだけに、存在価値を確立させるために何が必要か、決断、意思を表明する力。ネットがなく、日本とのつながりがない。孤独感と向き合う。
とにかくTOP10に入るんだという強烈な目標をかかげていたからこそモチベーションが保て、孤独にも討ち勝てたのかもしれない。
私は何者であるか?なぜテニスでTOP10入りを目指すのか、その資格とは何か、というさまざまな哲学的問い。それらがいわゆる存在価値を確立するための自問自答。内省だったのだと理解する。LINEもテレビ電話もろくにない状態で孤立無援の中での海外転戦は相当厳しかった、ということで孤独の話につながる。
引退につながるまでの気持ちの移り変わり、整理の仕方
モデレータは、ピークのタイミングでの引退、という形でひょうげんしていたけれども伊達さんの中では限界の末の引退だったのだとその発言から読み取れる。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
TOP4があって、グランドスラムか!?という期待がありそのピークの時点で引退。25歳での決断。
疲れ果てていた。夢、目標を持ってTOP10を狙っていたがそれを超えた時点から、それより上にいくところの恐怖感。複雑な想いで戦っていた。
世間がこれからまだまだ伊達さんが上に行くのでは!?という期待を持っている状態、でも世界でどんな状況かも日々どこまで追い込まれているのかもわからないからこそGAPが生まれる。
ここで興味深いのは自分が長年追い求めていたTOP10入りをはたしてしまってからの、当然上をねらうと同時に、モチベーションが沸かず逆に恐怖感が生まれてしまっている感覚。疲れ果てるという表現がストレート。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
ボールを打っているのが楽しくて仕方ない少女から、なんのためにテニスをしているのかわからなかった毎日。毎週ランキングが出て、テニスをしなければならない。この枠組みから逃れたかった。当時の25歳は疲れてしまっていた。
当時世界で戦う日本人が少なく責任が強かった
25歳で世界で戦う日本人を背負う責任。オリンピアンも一緒よね。人はよくわからずに賞賛し、そしてよくわからずに批判する。でも、2年前からしっかりと自分のやる気、全力でやれることをベースに設計していたって話もしている。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
引退を決めた瞬間。実際には2年前に引退がよぎったタイミングでは、もう一年頑張ってみようと思っていた。その後はもうこの1年で終わりだ、という気持ちにはなっていた。最後の一年は勝負にはこだわりつつもツアーを楽しもうと心掛けていた。
自分の努力、孤独、モチベーション、それに比しての毎週発表されるランキング、成績。1年頑張ってみよう、という引退の気持ちと、今年で最後になるという覚悟。少しずつ、自分の中で終わりを描いていったということか。
そして、ツアーを楽しむということをしていく、奇しくも指原さんがアイドル、という偶像としてのAKBキャプテンをやめていく感じに似ているのかな?
自分の気持ち、周りの関係と折り合いをつけていく。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
周りの反応は?引退までの1年をサポートして欲しいとお願いしていた。突然ではなくチームの中では準備ができていた。引退後はラケットをみたくなかったし、あえて距離をおいていた。家にいないとできないことを楽しんでいた。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
とにかく世界を転戦し3日空きがあれば日本に帰りたいというくらい孤独と緊張で戦ってきた。引退後は誰もが経験した青春、遊び、家でできることを思い切り謳歌していた。
復帰のやりとりあるんだけど長すぎてしまうので、割愛。
スポーツという成果と期間の見えるチャレンジ、不妊という結果がでない期間も成果もわからないチャレンジ
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
スポーツの世界というのは必ず結果が伴うものだった。不妊治療は勝ち負けのような結果が伴ってこない。答えが見つからない。答えがないものにとりくむ。時間がきまっているわけではないと言う経験は非常に辛い時期だった。体を動かすのが大好きなものを制限するなどの苦労も
ビジネスをしていると、スポーツほど明快でない分、モヤモヤすることも多い。なぜなら、強くてすごい奴が勝負に勝つわけではないから。そういう意味ではルールが複雑。時間が決まっていないしルールもあるようでいてない。
さて、最後、参加者の質問に答えていた。
質疑についての伊達さんの誠実な答え
常に前向きでいるには?
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
常に前向きな気持ちを持ち続けられる強さを持っているとは思っていない。弱いと思っている。弱いから強くなるにはどうしたらいいのだろう?という思いを持ち続けられる気持ちは強い。辿り着くための執着心は強い。どうやったらできるだろうと考えた。
自分は決してメンタル的に強いという認知はない。だからこそ自分の弱さを認識し、弱さを認め、どうするかを考え続ける。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
年齢はただの数字でしかない。いつもと違うことをしたいという気持ちが芽生えたらそれを一歩踏み出す勇気を持つことが大事。それが夢に繋がっていく。
いいこと言うな〜。何よりお話しされている顔が素敵。
怒りのコントロールについて
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
試合中、怒りのコントロールはどうしていますか?
ストレスをどのように消化するのかは人によって違う。伊達さんの場合は何かの形で外に発信して消化していかないと上手くいかない。溜め込むことはうまくいかないのでコートで吐き出して、平常心を保つ努力をしていたい。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
自分を見失わないギリギリのところで、ストレスを上手く吐き出して発散してくことが大事。
なるほど。溜め込んだらよくないってことですね。
好きなことが見当たらないあなたへ
伊達さんから、そして多くのClimbersから同じような回答をもらっているはず。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
好きなことが見つからない。何が好きなのかはトライしてみないとわからない。アンテナを貼って小さく、体験してみる、経験してみるってことしないと見つからないと思う。失敗を恐れないこと。怪我や上手くいかないことはある。しかしその後伸びている。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
すぐに結果が出ないことを恐れない、少し耐える時間も必要でその中で決断する必要がある。
成長曲線のクセをしっておくと伸びる瞬間を見守れる
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
一度落ちたタイミングで伸びるためには考えることが必要。その考えるが伸びるにつながる。(伊藤さん)
人と比べないのも大事。競争心は大事だが、自分の中の気持ちを確認することが大事。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
壁を乗り越えるためには、諦めない、やり続けることが必要。超えた時には自分が考える以上のえらえることがある。
失敗することもあり落ち込むこともある。でもそれはなぜ?を問う良いきっかけとなる。そしてあらかじめのそこを踏ん張ると大きく成長するということを肌で感じていても人から見聞しても楽しみにしがら気持ちが落ちる際にも準備をしておくのが焦らない形につながる。
#伊達公子 #Climbers2021
— Ryo@MAHO-LA 学びのデザイン (@Ryo_MAHOLA) May 22, 2021
テニスは人生の縮図。コートに入ると自分一人で戦う。常に決断の連続。ただ強くなる上手くなるより素晴らしい選手になるということを心掛けたい。追求する気持ちを忘れないようにしたい。
いやーもうすでに人格者。
たくさんのことを学んだDay2の伊達さんの講義@Climbers2021でした。