見出し画像

人間に求めた"理想" を 「優秀なシステム」に反映 〜でも、それ、使いこなせる?


使いこなせるシステムなのか?

ここのところ、自分の周りの業務において、やたらとシステムの導入やら既存のシステムのアップグレードなどが多いのです。

さらには、スタートアップに携わっているからこそ、他社のシステムやビジネスモデルの話やプレゼン・ピッチも多いです。

そして、「あること」をよく思うのです。それは…

「システムが優秀すぎる…」です。

そして、思うのは、

「人間は、そんなに優秀ではない」です。

(もちろん、人の可能性を否定しているつもりはないんで、その点は誤解しないでください💦)

確かに、「使う」ことで、掲げている課題を解決できるような素敵なシステムは多いのですが、システムがあまりにも優秀なんです。

ですが、思えてならないのが、

「これを人は使いこなせるはずだ!このシステムに合わせて人は動けるし、効率が上がる!」という感じで、

『人の能力』に対する"素晴らしい理想像"をシステムに投影しているような気がするんですね😅


先日あった、困った「日程マッチングシステム」の一例

先日、弊社が受託している住宅点検業務の元請会社さんから、新しいシステムの導入の発表と、その使い方の講習を受けたんです。

そのシステムの肝となるのが「住宅点検の"日程のマッチング"機能」

簡単に言うと、「外注下請点検員」に、向こう3ヶ月分の空き日程を入力してもらう(そのシステムに自分の空き日程を入力しておく)。

で、その空いている日程に、本部の日程アサイン担当者が、点検業務を割り当て発注していくというもの。

仕組みとしては、素敵です。

でも、だれもやらないんですね。

点検員のみなさん、自分の日程を抑えられることにいろいろなデメリットが発生するのをわかっているんですよね。

「向こう3ヶ月分、みっちり予定を仮押さえされてしまう

もちろん、自社社員ならば、勤務計画が社内で管理できるので、まだ良いのですが、他社の人員で、しかも専門職でない方も含めて、日程拘束することって、なかなか難しいんですよね。

私の場合も、もし突然の予定が発生して、その予定していた点検業務をキャンセルしないように、その時「代替人員を確保できるかどうか」確認して、日程押さえをするのです。

なので、人間って、かなり複雑かつ複合的な状況をしっかりと瞬時に分析してるんですよね。それが、たった日程を組むだけ、でも。

まさしく「人間の理想」を入れ込んだシステム

まさしく、これを使いこなす人こそ、求めている理想な人材!みたいなシステムになっていたわけです。そして、点検員さんみんなは、その試験ともなるシステムの利用者として脱落したわけです。

ということで、この話に限らず、世の中には、本当に素敵なシステムがどんどんとできてきているけど、、、、、これ、本当に、「理想」だなぁと思うことが多々あるんです。

まるで、「ユートピア的社会主義」のような展開

なので、やはり、広まっているシステムを見ると、ちょうどいい按配のものになっているなぁと感じます。ターゲットの要求とスキルにもあっているというか。

「理想」をシステムに反映するのではなく、「人間」というものを理解して、システムを創造していかないと難しいなぁと思いました。

そのシステム、ロボットにしか、使いこなせないかも。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?