2024年5月19日(日)『記憶に刻むか歴史に刻むか』

昨日、the Secondを見た。

芸人の同期と7人くらいで集まってお菓子を食べながら、ジュースや酒を飲みながら見るという最高の日。楽しすぎて夢かと思った。

芸歴16年以上のベテラン芸人による新規の賞レース。

今年で2年目となった今大会。

出場者だけでなくお笑いファンも賑わっていた。

前情報からその盛り上がりはすごくて、予選で優勝候補が負けてしまったり、芸歴50年の大ベテランの奮闘や、魂の漫才があったりとSNSも響き合ってきた。

そして決勝の舞台でも予選を勝ち上がった8組の漫才師が鎬を削る。

その中でもよく噂を聞いていたのが、ザ・パンチさん。面白すぎる。とんでもない。優勝する。そんな言葉をどれだけ聞いてきたか。ノックアウトステージを一切見ていないぼくからすると期待値はどんどん高くなっていく。

またその他の芸人さんも仕上がってるなど噂はあったが、ザ・パンチさん並みの噂は他にはなかった。

前夜からずっと楽しみで仕方ないくらい楽しみだった。もう一年の一大イベントになりつつある。

まずは優勝されたガクテンソクさん、おめでとうございます。

まーじで面白すぎて凄かった。凄まじかった。点数高すぎるし、それ相応のネタと技術とウケ量。いやー、面白すぎたね。特に思ったのがツッコミが上手すぎる。上手すぎて美味すぎる。ボケも勿論面白すぎるのだがそれをうまく生かしつつツッコミを綺麗にハメる。感銘を受けてしまうくらいの技術。開いた口が塞がらないとはこのこと。うめぇ…ってずっと往復していた。決勝でのネタがM-1グランプリの敗者復活戦でやったネタだとわかった時には心から興奮が押し寄せてきていたし、M-1では届かなかったものの、Secondで掴みきるというその流れ、背景に拍手が止まらない。お笑いというものは知れば知るほど面白さが倍増する。ただ、国分寺のネタでは国分寺の地理が一切わかっていなかったのが悔しかった。高円寺から結構近いらしいのに、それがわかんなかったから向こうらへんかな〜とバカになっていた。お台場までどのくらい遠いかわからないな〜と勿体なさすぎた。家が傾いてるからのサイコロが転がるは1番面白かった。改めておめでとうございます。

そして、ザ・パンチさん。前評判を軽く超えていくくらいの面白さ。昔のM-1の記憶が薄れており全然覚えてないのだが、M-1でタコ負けした過去と比べ物にならないくらいの進化をされていたらしく、めちゃくちゃ衝撃を受けた。面白すぎて雰囲気や”にん”にどんどん引き込まれた。あの独特の雰囲気はクセになるし、すごかったな。これも言えるのだが、そのM-1での結果を知らなかった分悔しさが大きかった。その歴史を知っていると尚面白くてカッコよくて楽しめたのだろうに。また早急にM-1を見返したいところである。決勝でのラクダのやつも涙を流す人もいたくらい感慨深いものだったらしい。ぼくからするとただの一言だったのに、歴史を知る人からしたら感動の一言。同じ一言なのに背景を知る知らないでそれだけ変わる。受け取る側によってこれだけの差が出るなんて色んな意味で面白いし、知識は味付けと変わりえない。

そして思ったのが、Secondは優勝するまでに3回戦うことになるのだが、ザ・パンチさんみたいな雰囲気の芸人さんはお客さんの飽きがやってくるのかなと。昨年のマシンガンズさんにも言えることだが、自分たちだけのスタイルを持っている人は短いスパンで何回も見ることになると、慣れが発生して点数にその影響が顕著に出るなと思った。その分ガクテンソクさんのような正統派のしゃべくり漫才はその影響を受けないんだろうなと、こういう大会にはこっちの方が有利になるんだろうなと、しかし今大会で爪痕を残したのは確実にザ・パンチさんでマシンガンズさんのポジションになることは間違いないだろう。

「記憶に刻む」か「歴史に刻む」か。

この選択はどちらも間違いではないが大きくそれからを左右するだろう。ぼくならどっちを選ぶか。その時、その場に立たないと一生わからないだろうな。

その他のみなさんも信じられないくらい面白くて、初めてみたタモンズさんも結構好きだったし、応援していた金属バッドさんも素晴らしい漫才だった。

今大会も前回の反省点が生かされていたりと大会としてよりクオリティが向上した素晴らしい大会だったと思う。

同期と一緒に楽しく見れたこともあり最高の大会だった。

これから賞レースも続いていくだろうし、ぼく自身も出場していく。

漫才ももっとやりたくなった。

やっぱりお笑いは最高だな。

夢が広がる。

ぼくらのネタを記憶に刻み、ぼくらの名を歴史に刻む。

そんなかっこいい芸人になりたい。


Wi-Fiが止められてしんどすぎるそんなある日。

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