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地方大学生のぼやき#36「大学時代の友人に果てしない感謝と願いを込めて」

 大学生活で自分の中で何か変化したことがあるかといえば、元々考えすぎだった性格がさらに考えすぎの性格になってしまったことくらいだろうか。考えすぎの性格が加速すると、臆病度が増すだけだ。ネガティブの迷路に迷い込んで、出口の見えない毎日を延々と過ごすことになる。

 そんな大学生活がもう時期終わる。終わるとなるとそれはそれは、なかなか悲しいもので、どうして悲しい気持ちを抱いてしまうのか考えていた。
 やはり悲しみの原因は、友人と過ごした時間が楽しかったからだなとすぐに結論がでた。単純に、学生という贅沢な身分を終え、何も持っていない自分が社会に出ていかなければならないことも十分にあるのだが。
 まあそれを抜きにしてみても、やはり友人と過ごした時間が思い出になってしまうことが寂しいのだ。
 振り返ってみると些細なことからイベント的なものまで幅広く覚えているものだ。例えば、

・テスト期間、僕の家に集まって夜通し試験勉強をしたこと
・自転車を飛ばして、友達とアダルトグッズを買いに出かけて、帰りに極楽湯に寄ったこと
・オンライン授業になって、友人の家に行ったり、自分の家に友人が来たりして授業を受けていたこと
・その授業終わりに、焼肉を食べに行ったこと
・夏に弾丸鬼怒川温泉に行ったこと
・『花束みたいな恋をした』を観て、ラーメン食べて、カラオケして、ダーツして、『ベイビードライバー』を観たこと
・日曜日に『ノルウェイの森』を観て、ココスに行って、『関ジャム』観て夜更かして、次の日の授業まで僕の家で眠い目を擦りながら耐えたこと
・免許取って、車で深夜あてもなくドライブしたこと
・春なのに海に行ったこと
・深夜ドライブで高速道路のSAに寄って、深夜飯を食べたこと
・カラオケに何度も行ったこと
・好きな音楽の話をしたこと
・ディズニーシーに行ったこと
・鍋パーティーをしたこと
・クリスマスパーティーをしたこと
・深夜に『君の名は』を観たこと
・体育館にバスケをしに行ったこと
・ミスチルのライブに行ったこと
・北海道に卒業旅行に行ったこと

などなど挙げればきりがないことばかりなのだが、どれも記憶として一つ一つ鮮明に刻まれているし、どれもいい思い出である。
 

 大学生活、僕は自分の中に潜むネガティブモンスターと闘うことに必死だった。時間的な余裕があり、1人で過ごすことが多かった僕にとって、友人との時間はネガティブモンスターとの闘いから解放してくれる貴重な時間だった。
 また、僕は他人に対して、合わないと感じてしまったら、すぐに心を閉ざしてしまうような人間なので、彼らのような波長の合う人間と出会えたことを心から嬉しく思っている。交友関係は広く浅くなのか、狭く深くなのか人によってそれは異なり良し悪しなどないが、僕は後者のタイプだ。そして、彼らだから深く長く付き合えたのだ。
 
 彼らと過ごした時間は、血となり骨となり自分に良い影響を与えてくれたと思う。
 けれど、その生活の渦中にいるときは、うだつの上がらない毎日変化のない生活を送ってんなーっと贅沢なことを考えていた。現在過ごしている時間よりも過去の自分の生活を羨むことがよくある。高校時代は、中学時代に戻りたいなーとか、大学時代は、高校生活に戻りたいなーとか。
 よくわかった。現在過ごしている時間が、代えの効かない毎日を送っていることを。今になって本当によくわかる。贅沢なこと考えないで、現在過ごしている時間を大切に思おう。特に本当に残り少ない大学生活を送っている現在も、いつか絶対羨む日が来るんだ。大切にするんだ。特に大きく生活は変えなくていい。ただ、意識を帰るんだ。それだけで自ずと生活も変化していくから。

 大学生活で得た友人たちは、それぞれの道へと進み、会うことはなくなった。
 最後にみんなで僕の家に集まった時、寂しくなった。これからこの場所で、新しい思い出が作られることはもうないんだと思うと。終わりに近づけば近づくほど、やればよかったと思うことが増えていく。自分のエゴを押し付けて、もっと遊べばよかったんじゃないかなと思う。でも、僕たちはこれでよかったんだ。十分楽しかったから。

 だから最後の思い出として、行った北海道の卒業旅行は楽しかった。北海道で見た多くの景色や、食べたものは、きっとこれからもたびたび思い出す日がやってくると思う。最後に卒業旅行に行ける仲間ができてよかった。それだけでも、大学生活は捨てたもんじゃないと思える。その分、旅行が終わり、独りになった時、虚無感に押し潰されそうになり、動けなくなったけど。


 大学一年から掛け替えのない時間をくれてありがとう。
 数少ない友人が、彼らでよかった。
 これからも適度に会って、日常の些細な出来事を積み重ねていきましょう。 

 
 
 大学生活の友人たちに、果てしない感謝を伝えるとともに、これから先少しでも良いことがあることを願って。



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