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雪による太陽光発電所の倒壊は自然災害だから仕方がないのか?
今日は、今冬の大雪で倒壊した太陽光発電所に関する記事をご紹介します。
2021年12月下旬から2022年1月上旬にかけて日本海側を中心に記録的な大雪となったことで、各地の太陽光発電所に爪痕を残したようです。
記事では色々と倒壊理由や考察が書かれていますが、記事に載っている倒壊した発電所のほとんどが、杭基礎を使用しているようでした。
このことから、個人的には、積雪により杭が沈んでバランスが崩れたことで、局所的に高負荷がかかって破損し、倒壊に至ったものが多いのではないかと感じました。
本来、こうなる可能性が高まるので、多雪地域や地盤の緩い場所では杭基礎は避けるのですが、杭基礎はコストを抑えられるので、採用している発電所は多いです。
また、多雪地域に単管パイプで架台を組んでいるところは、正直、設計基準を満たしているのかも怪しいですね。
パネルや架台はJIS規格に従って強度計算を行い、適切な設計・材料選定をすることが法律で定められています。
その中で、積雪荷重については建築基準法と同様に、国交省(または各自治体)が定める対象地域の垂直積雪量(◯◯cm)と平均単位荷重(20〜30N/cm)を用いて計算することとされており、その方法で検討することが一般的です。
この垂直積雪量は「え?この地域でこんなに雪積もらないでしょ」と思うくらい多めに設定されていることがほとんどなので、その基準に従って適切な鋼材・基礎で組めば、大雪でも耐えられた発電所は多いのではないかと感じます。
国や自治体は、このような倒壊してしまった全ての発電所に対して、適切な設計がされていたのかチェックを行う体制の構築と、適切な設計がされていなかった場合、事業者に何らかのペナルティ措置を講じる必要があるのではないでしょうか、
FIT事業者のインセンティブは、賦課金という国民負担で支えられているのですから。