グリーン水素を起点にしたカーボンリサイクルの取組み【太陽光発電→水素→メタン→陸上養殖→アクアポニックス、他】
今日は、太陽光発電や風力発電などの再エネで製造したグリーン水素を利用したカーボンリサイクルに関する記事をご紹介します。
近年、再エネで製造した水素を起点に、火力発電やボイラーの排ガス、または大気中から直接回収したCO2を原料に加えることで、メタンなどを合成する技術が注目されており、IHIが運営する「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」での取組みが取り上げられています。
「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」は、IHIと相馬市が連携した事業で、施設には1.6MWのメガソーラーと出力1MW、容量5.5MWhの大型蓄電池システム、そして、水を電気分解して水素を製造する水電解装置などがあるそうです。
太陽光の電力は、全量自家消費するとともに自営線を使って市の下水処理場と焼却場に送電し、年間で平均すると太陽光による自給率は6割程度になるようです。
好天で太陽光発電がフルに発電すると、蓄電池にも充電し切れず余剰電力が出るため、そうした場合、水電解装置を稼働して水素を製造・貯蔵し、その水素などを使って、回収したCO2を原料にしたメタンやアンモニア、などの合成技術を検証するそうです。
蓄電システムとの連携はよく耳にしますが、それプラス水素も、その水素とCO2を利用してメタンも、という取り組みは聞かないですよね。
さらに、その合成したメタンを、相馬市の運営するコミュニティバスに燃料(天然ガスの替わり)として供給する計画まで進めているというので、驚きですね。
ちなみに、メタンを燃料として使うと、従来の天然ガス用のインフラ等を活用できるため、水素インフラに比べると整備が容易になるという利点があるそうです。
さらにさらに、水素製造の副産物として出る酸素を活用して陸上養殖にも取り組み、ティラピア(イズミダイ)とニジマスを養殖し、順調に成長しているとのこと。
しかも、養殖と水耕栽培を組み合わせた「アクアポニックス」にも取り組んでいて、水耕栽培のプラントではグリーンリーフを育てているようです。
※ アクアポニックスとは、魚が排出する糞尿を水耕栽培の窒素肥料として活用することで、水槽水の浄化と植物への施肥を兼ねる仕組み。
これでも、かなりかいつまんで記事の内容をご紹介しましたが、情報が多すぎますね😅
とにかく、太陽光発電で製造した水素を起点に、めちゃくちゃ色々な取り組みをやっているということです!
この記事を読んで、太陽光発電のポテンシャルの高さを改めて感じました。
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