映画感想 『クワイエット・プレイス:DAY 1』
TOHOシネマズ新宿 IMAXレーザーにて鑑賞
終盤の展開や画面の質感は凄くよかったけど、観たいのはこれじゃない感がずっと続きました。崇高な人間ドラマを描きたいという欲望が強く出てしまって悪い方向に突き進んだ映画だったように思います。映画『モンスターズ/新種襲来』みたいな肩透かしと言えばいいでしょうか。
命の尊さを描こうとしていたのは十分に分かりますが、それをこういう映画で前面に押し出してまでやる必要があるのかという疑問を吹っ飛ばすほどのパワーというか品質は本作にはなかったというのが正直なところです。
二作目の冒頭の場面の拡大版というか、その都市版が観たかったという人も多いような気がしますが、あまり怪物が画面には登場しないですし、戦いもありませんし、ゴアな場面もありません。
おそらく終盤の展開を先に考えて、そこからお話をくっつけていったのかなと思いつつ、あまりバトルアクションとかやっちゃうと本編シリーズにも影響がかなり出てしまうという配慮からかもしれません。
あと、音が大事な映画なのに、音の扱いが雑というか、映画内でレベルが統一されていないように感じました。本編シリーズはもっと音に対して(作りが)敏感だったように思いますが、本作はそういう部分とそうでない部分があるという感じで、作劇の都合に振り回されてしまっているのかなと思いました。
総じて、期待していただけに個人的には右斜上的な感じの映画になっていて残念でした。