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失踪感

 9月25日に行われたGLEATの大会をYouTubeの生配信で久し振りに見たのですが、私の勝手な感想ですが、以前は見据える先の距離感(遠くに見据えているのか、近くに見据えているのかとか)は選手それぞれ異なったとしても、見ている方向というのは同じだったと思っていました。

 ただ、今はその見ている方向もバラバラで、それがしっかりと幅となって団体がカラフルな感じになっているのかというとそうでもなく、単純にバラバラで試合毎に色合いが異なっているだけになってしまっているなと見えました。

 それは団体としての軸というか中心がないからなのかと考えます。比較として適切ではないかもしれませんが、全日本プロレスでは試合毎に色合いが異なってもメインの試合ではかなりの人が今の全日本プロレスに対しイメージし求める「これぞ、全日本プロレスだ」という試合が提供されます。ですので、試合毎の色合いが異なろうが、それは大会としての幅として捉えてもらえる環境が構築されていると考えることができます。

 GLEATにはそれがなくて、疾走感を売りにしていた団体なのに、失踪感が色濃く前面に出てしまっているよなぁと思ってしまったのです。

 元々、通常のプロレスにUWFスタイルのプロレスという2つの色を出しての旗揚げで、色んな方向に手を出していくというのは団体の味なのかもしれませんが、今はそれが裏目に出ているように見えてなりません。

 試合そのものはいい試合も多いのですが、点で終わる感じと言えばいいのでしょうか。選手の単発の自主興行とかでよくあるような感じといいましょうか。それが悪いという意味ではないのですが、団体としての爆発力には繋がらないでしょうし、団体として現状維持でもいいという判断であればこの路線を継続すればいいと思いますが、もっと上に行くという考えがあるのなら、今の状態では難しいのかなと思います。

 タダで見ているのにグダグダ言うなという意見はそのとおりですが、言い訳しますと一度会場観戦はしたことあります。あ、言い訳にもならないですね……。

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