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選択肢が少ないことで生まれる絆

僕がまだ学生だった頃、車椅子ユーザーの仲間たちでこんな話をしたことがある。

「僕たちって選択肢が少ないから、あまり人生に迷わなくていいから楽だよね」

学校でいえば普通校(級)か特別支援学校(級)か。

会社でいえば車椅子や時差通勤に理解があって(フレックスタイム)、自宅からはある程度近く、1時間圏内くらいで。

普段外食するお店は当然バリアフリーで入口や通路が広くて…。

なるほど。まだ経験の浅い僕たちは、この新発見とも言うべき仮説に妙に納得したことを覚えている。たった1人を除いては。

本当にそうなのか?

社会に揉まれ、少なからず経験を重ね、あれから15年あまりが経った今、感じている素直な気持ちとしては「間違ってはいないけどなんだかそれだけではない気がする」だ。

歯切れの悪さは心の迷い、とでも言うべきか。

ちなみに当時、あの新発見というべき仮説にただ1人意を唱えていたのが何を隠そう、この僕であった。

「間違ってはいないしもちろん合っている部分もあるけれど、やっぱりしっくり来ない」

そんな感覚は今も持ち続けている。

ただ、この記事を書いているこの瞬間に思うのは「選択肢を持てるだけの経験があるかないか。それがないとそもそも選べない」という実生活から導き出された1つの答えである。

狭さが生むつながりは、確かにある

そんなわけで今日は、溜まりに溜まった”歌唱欲求”を晴らしに行ってきた。

僕が地元で行く場所はだいたい決まっているし、もともと大人数でのそれは好きではないから、2人だけ。

おそらく8ヶ月ぶりに行ったにもかかわらず僕のことを覚えてくれていて、何も言わずとも率先して1番広い部屋に通してくれたから、全然密じゃない。有難いよね。

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狭さが生むつながりは、確かにあると思う。僕は顔を覚えられることは悪いことではないと感じる。

有名税というわけではないけれど、「こんな人もいるよね!」の気付きが情報提供となり、後に続く人たちへのホスピタリティにも繋がると思うから。

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長野 僚
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