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どんな形で社会貢献するか

 このように書くとなんだか格好いいですが、どのように生きていくか、大学卒業後の進路選択をするにあたり、私は次のように考えていました。

「車椅子ユーザーである自分の就職活動は一筋縄ではいかないだろう。
だからせめて、大学で学んだことを直接活かせる仕事がしたい」

 将来は子どもと関わる仕事がしたいという思いから、悩んだ末に大東文化大学 文学部教育学科への進学を決めた私ですが、この決断の裏には「子ども時代はすでに経験しているので、少しは気持ちがわかるのではないか」というもう1つの思いがありました。今思うと、本当に短絡的な動機で恥ずかしい限りです。  
そしてあわよくば、自分と同じような障害を抱える人たちの役に立つ仕事がしたいと思っていたことも事実です。
 
 そして、進んだのは幸運にも自身がサービスユーザーにもなり得る福祉の道でした。結局、素人の知識不足を克服するべく、通信教育で日本社会事業大学の社会福祉士養成課程で学んだわけですが、当時の私は「福祉」か「教育」かという分野のことしか頭にありませんでした。
 就職することがゴールではなく、会社に入ってからが大切であるにもかかわらず、私は会社に入って何ができるかという最も大切な部分考えることができていなかったのです。
 こうした考えの甘さが、後に私を苦しめることになるのです。しかし、大学卒業と就職という2つの大きなご褒美を前に有頂天の私は、まだ知る由もありませんでした。

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長野 僚
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