対義語の恐怖 類義語の落とし穴
良い 悪い
できる できない
カッコいい 悪い
速い 遅い
好き 嫌い
…
対義語というのは往々にして、分かりやすい極端な判断をしがちだ。
意思を表明しやすい分、気付かぬうちに誰かを傷つけてしまう場合もある。
分かり易く、そしてもろい。
まさに「諸刃の剣」だ。
対して類義語は、似た意味の言葉を意味する。
全く同じではないが、同様のニュアンスを持つ言葉。
「類義語」こそ日本語の奥深さではないかと、僕は思う。
好き⇔嫌い でいえば
好きと言われた人は喜ぶが、嫌いと言われた人は当然傷つく。
そこで、「嫌い」という表現を「苦手」に変えてみるとどうだろう。
好き⇔苦手
さらに、苦手の前にこんな修飾語を足してみる。
同性同士の会話で
「私、○○くんのこと好き」という子がいたとする。
すぐさま私は嫌い、と言ってしまってはきっとその場は凍りつく。
もし、そんな想像ができたのだとしたら
「私は○○くんのこと、ちょっと苦手」
こんなふうに言ってみてはどうだろう。対義語より少し、柔らかい感じがしないか。
対義語は白黒はっきりしやすいし、類義語も使い方を間違えると自分の思いをきちんと伝えられないかもしれないけれど、ボキャブラリーを増やし言葉を磨いておくことで、相手を傷つけるようなことは格段に減ると思う。
コミュニケーションは相手あってのもの。
(2019.5.15 メモ)
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