小さなプライド
感情むき出しのこの記事をリリースすることには正直ためらいがあり、最後まで迷いました。
しかし、当時の素直でストレートすぎる想いをさらけ出してこそ、当時、この少年が感じていた葛藤や今につながる紆余曲折のプロセスが、真っ直ぐに伝わればいいなと思っています。
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「特別な存在になりたかった」
それが中学生活を謳歌する中で感じていた率直な思いです。
謳歌するといっても、友達と一緒に授業を受けたり、休み時間に共通の趣味の話で笑い合ったりといった、ごく自然なことです。しかし、そんな「当たり前」にも思える日常が、私にとっては「特別」なことでした。
そんな、当たり前のことを特別だと感じ始めた私に芽生えた、もう1つの感情が「自身が特別な存在になりたい」というものでした。当時の心境をもう少し詳しく述べるならば、「目標とされる存在でありたい」と言ったほうが適切かもしれません。
こうした想いは、先生方から頼られたり友達から生徒会役員に推薦されたりといった日々の中で、自然に芽生えたものです。結果、「もっと友達から信頼されたい」という欲求につながり、「(先生方からは)他の生徒とは違うな。長野に任せておけば大丈夫!」と一目置かれるような存在になりたいと考えるようになっていきました。
そして、その為には発言でも行動でも皆のお手本にならなければいけないと感じ、いわゆる「優等生」を演じようと決意したのです。そうした考えから、今まで以上に勉強にも課外活動にも力を注ぎました。すると、先生方からも褒められることが多くなり、さらに、小学校時代に身に付けた観察力で大人が考えていることを敏感に察知するばかりでなく、友達が怒られている姿を見ては自身の行動を変え、「どうすれば怒られないか」を常に研究し、会得していきました。
実際、察しが効く友達からは「長野だけいつも怒られないよね」と言われることもありましたし、心の底では「自分は他の生徒よりできるんだ」と自負しているところもかなりありました。こうした思いを持った中での私の行動は、一歩間違えば「嫌な奴」と取られかねない危険も多分にありましたが、有難いことにそうした声は皆無に等しく、いつも友達の輪の中心にいる楽しい学校生活を送ることができました。
なぜそうしたことができたのか。それは今思えば、(私を含めた皆が)まだ中学生と、比較的幼い年齢だったこと。すなわち、自分のことで一杯一杯であり、他者(友達)の内面に気付くまで成熟していなかったことが大きいと思います。そしてもう1つは、私(自身)が内心、他の生徒とは違うんだという少し区別的な視点を持ってはいたものの、「目標とされる存在でありたい」という思いがあったため、そうした内面が集団生活においてわるい形で表面化しなかったことが何よりの救いでした。
とにもかくにも、人生の多感な時期に人知れず抱えていた「小さなプライド」は、私にとって自らを高める向上心としてプラスに作用し、成長へとつながったと言えます。そんな中学時代にはさらにもう1つ、今の私を決定づける先生からの教えがありました。
*今は「様々なポジティブなエネルギーをみんなにシェアしたい!」との溢れる想いで、ギラギラした目をしています(笑)