「能登の雪道ドライブ」”ソロの細道”Vol.17「石川」~47都道府県一人旅エッセイ~
沖縄で生まれ育った私であるが、実は意外と北陸には思い入れがある。
というのも、小学校の時に家族で沖縄以外に出掛けた唯一の旅行で訪れたのが、当時福井に住んでいた叔父家族に会いに行った旅行であり、その時に福井と石川で見た大雪というのが、私が物心をついて初めて触れた雪だった。
駅まで迎えに来てくれた叔父の車に乗り、窓から眺める一面の雪景色がとても幻想的に見えたのを、30年経った今でも朧気ではあるが覚えている。
つまり私にとっての雪の原体験は、北陸地方で車の中から眺める雪、だったのだ。
色々な経緯もあって全国をきままに旅するようになった私だったが、北陸地方はあれ以来なかなか足を踏み入れることが無かったが、3年前の年末年始に再訪の機会があり、そして偶然にもあの原体験を思い返すことになるのだった。
年末年始旅で青春18きっぷを使って福井方面から石川入り。
そして和倉温泉で新年を迎え、正月は朝からレンタカーで能登半島へと向かった。
朝の8時にレンタカーショップを出た時にはちょっと天気が悪いくらいだったのだが、最初の目的地だった七尾城が休業だった辺りから徐々に雪が降りだす。
高速道で走っていると、いよいよ雪が本格的に降ってきて、こりゃまずいとサービスエリアで休憩することに。
そうしたら、休憩している間に吹雪のような状況になり、あっという間にサービスエリアが一面の銀世界になってしまった。
私はその光景を見て、30年前に同じ北陸で見た雪景色を思い出す。当時と今の自身の間にある大きな大きな時の流れを感じつつ。
これだけの雪の中で運転をするのは初めてで、スタッドレスタイヤだとは言えなかなかに怖い。人間とはなんだって慣れないことをするのは気が張るのだけれど、雪道を走るというのも南国生まれの私にとっては同じだ。
まあ逆に台風の中を車で走るのは慣れているのだけれど。
まだ轍のない綺麗な雪の上を恐る恐る進み、サービスエリアから高速道に戻ると、さすが高速道。しっかりと整備されていて、道路の上を何の心配もなく進んでいける。
いやほんと、NEXCOありがとう。
こうして北へと安全に進んだ私は、途中で雪景色の見附島(通称・軍艦島)を見学し、能登半島最北端の地である禄剛崎へと到着。
禄剛崎では日本で唯一、菊の紋章がある灯台。こじんまりとしているがなかなかかわいい灯台。
そして禄剛崎の後は、白米千枚田を見学しつつ、輪島の名物という「かかし」を食す。なかなか面白いおやつだ。
白米千枚田はこの季節だと景色はいまいちということであったけれど、なかなかに見事で、ここの水田に水が張られた夏を見てみたくなった。
こうしているうちに、能登半島の最大都市である輪島市へ。キリコと永井豪、そして能登半島の海の幸を堪能したのだった。
能登半島の最後は気多大社で初詣。
こうして和倉温泉駅についてドライブ旅を終え、電車で金沢へと到着したのだった。
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