100日後に年越すオレ 61日目「ぬ:ヌンチャク」
”いろは順”エッセイの十日目、本日は”ぬ”です。
”ぬ”で選んだ題材は、「ヌンチャク」。ヌンチャクと言えばブルース・リーのカンフー映画で有名な武具であり、起源説の一つとしては沖縄の琉球古武術発祥とも言われていたりします。(ちなみにもう一つはフィリピン説で、ブルース・リーが映画で利用したのはフィリピンの”タバクトヨク”だったと言われています)
さて何故に武道をしているわけでもない身で今回「ヌンチャク」を取り上げたかというと、「ハンガーヌンチャク」で有名な映画「刑事物語」が大好きだからなのです。つまり”ヌンチャク”というテーマですが、これから書くのは”刑事物語”についてということですね。あしからず(笑)
映画「刑事物語」は、金八先生で人気者となった武田鉄矢が自身で主演・脚本・原作の三役をこなした作品で、第一作は1982年に公開され、そこから1987年の第五作まで続く人気シリーズとなりました。
大まかなストーリーとしては、主人公である片山刑事が日本各地の警察署に左遷されつつ、その土地土地でヒロインと出会い恋をして、そして悪を懲らしめるもののやり過ぎてしまってまた左遷されつつ失恋する、という話。かなりざくり書きましたが、ほとんどそのままのストーリーだと言えます。そしてそんなこの作品が僕は大好きで、自分の中では邦画でベスト3に入る作品です。万人受けしない、という前提ですが・・・。
さてこの「刑事物語」において重要なアイテムというのが、「ハンガーヌンチャク」なのです。
僕がシリーズの中でも最も好きでいつも号泣する第二作の予告編でも登場するハンガーヌンチャク。1:21~ですね。あとはプラスチックのハンガーを投げて貰ったもののすぐに壊れてしまい、「違~う!木のやつ!」と叫ぶシーンもシリーズを通しての"名(迷)文句"の一つ。0:57~です。
この作品の劇場公開のタイミングではまだ幼い頃だったために見ることは出来ませんでしたが、小学校になり物心ついた時に時々テレビで放映され、また父が武田鉄矢ファンだったこともあってよくレンタルビデオで借りては見ていたんですよね。それで子供の頃から身近にあるハンガーを使ったアクションに憧れて、よく自宅で練習しては怒られたことを思い出します。一度ハンガーが手から抜けて障子を破ってしまったこともあったっけ・・・。
刑事物語自体は、第二作をピークとして徐々に人気に陰りが出てきてしまい、結局第五作で終わってしまうわけですが、それでも鈴木保奈美や賀来千香子、沢口靖子といった有名女優たちのデビューの場になっていたり、名作「幸福の黄色いハンカチ」で武田鉄矢と共演していた主演の高倉健や倍賞千恵子も特別出演していたり。そして何と言っても吉田拓郎の書き下ろした「唇を噛みしめて」が名作であり、映画のエンディングで流れると本当に最高です。もう大好きで、カラオケでもいつも歌いたいんですが、この曲を知っている人は少ないのでもっぱら一人カラオケの時に歌います。
余談ですが武田鉄矢の映画への挑戦は、その後に「プロゴルファー織部金次郎」に引き継がれるわけですが、こちらも第五作まで製作されています。個人的には「刑事物語」の方が好きですが、オリキンも面白いですよね。
こういう日本の大衆映画、寅さんは別としてちょっと軽視されがちな気もしますが、やはり今見返しても十分満足できると思うんですよね。もちろん芸術的な作品では全く無いわけですが、しっかりと心に響く映画だと思っています。
「歌は歌って歌であり、鐘は叩いて鐘であり、愛は・・・愛は与えて初めて愛である」
第一作のエンディングで、一人夜汽車に乗り東北を目指す主人公がつぶやく言葉、この意味を痛感出来る名作「刑事物語」、未見の方は是非!
・・・結局最後まで「ヌンチャク」じゃなくて「刑事物語」の話に終始しましたが、以上です。
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