100日後に年越すオレ 81日目「ま:マジックアワー」
”いろは順”エッセイの三十日目、本日は”ま”です。
"ま”で選んだ題材は、「マジックアワー」。ちょっと前日の「夜景」に続いての話題になっちゃいますが。
「マジックアワー」とは”マジックタイム”とも言われていて、日没前や日の出後にほんの少しの間だけ体験できる、特別な夕焼け(朝焼け)模様のこと。単なる夕焼けや朝焼けではなく、オレンジっぽかったり紫っぽかったり金色っぽかったり、そんな色が何層かに分かれて見える光景は、本当に綺麗で心が躍ります。所謂”トワイライト”、日本でいう所の”黄昏”であり、昔からその幻想的な時間は”逢魔が時”とも言われていたわけですね。
そんなマジックアワーが僕は大好きで、旅先でもその時間を楽しもうと旅程を組んだりします。例えば”世界三大夕日”の一つと言われている釧路の幣舞橋では1時間半の時間を確保して待ったものの、あいにくの天気で普通の夕日すら見ることが出来なかったんですよね・・・。あとは予讃線の下灘駅。ここでも1時間以上撮影していましたがイマイチ・・・。その時は季節要因もあったのですが。
撮影もこだわってしまうと光の設定をどうするかとか、色々と考えなきゃいけないわけなんですが、僕自身はそこまでガッツリと撮影する、というよりも、「まだか、まだか」と少しずつ暗くなっていく光景をゆったり眺めつつ「今だ!」と思ってから写真に収める、そんな時間の使い方が好きなのかもしれません。例え結果的にうまく撮れなかったとしても、その時間を過ごしたことは変わらないわけで。
↑前回の釧路での不発写真。
↑下灘駅は、このシーズンだと夕日は山に沈んでしまう。
このように狙った場所でのマジックアワーを堪能するのはかなり難しいわけなんですが、普段生きていてふと気付くマジックアワーも、それはそれで良いんですよね。そして慌てて写真を撮る、という。
というわけで、自分のインスタにあったマジックアワー&夕日写真をピックアップしてみます。高知の桂浜に大阪の通天閣、静岡の伊豆スカイライン、滋賀の琵琶湖、千葉の千倉、そして最後は佐賀の唐津。
こうしてまとめて見てみると何だかんだ結構撮ってますね。まあ一番雰囲気が出てるのは唐津かなあ。
三谷幸喜作品「ザ・マジックアワー」の作中で、”マジックアワーとは、誰にでもある『人生で最も輝く瞬間』である”と定義しています。その解釈もまた、素晴らしい限り。また日本のどこかで、偶然でも狙ってでも、夕日、マジックアワーに出会い、そしてそれを写真と記憶に焼き付けたいと思います。そしてもちろん人生のマジックアワーも、いつかしっかりと輝かせたいと思ったのでした。