
各方面に均衡のとれた互恵態勢(事業の成功原則としての和道②)
各方面に均衡のとれた互恵態勢
企業と社会との互恵
企業が加欣体であること
企業なり企業活動がトータルとして世の中に対し役立っていること
逆の加辛体はいわゆる公害企業
企業と同業者との互恵
業界にとってなくてならない、同業者からも健在を願われる企業となる努力
競争ならぬ<共壮>であれば社会にとっても好ましい
企業と取引先との互恵
取引先にとっても存在価値のある企業であること
取引をして良かったと思われる
企業と社員との互恵
社員が能力を提供し、企業が職を提供する
【企業から従業員への貢献】
もり立てるに値する事業の理念を示し、誇りと意欲の支えを提供する
個々の人材を存分に活かす
そうした経営が企業を活かす
【従業員から企業への貢献】
なくてならない、役に立つ働きができるものになる
そのことが身を守る
少なくとも、いないほうがよい寄生虫のような存在にならないこと
社員同士の互恵
役割を確実に果たす事を通じて、上司、部下、他部署の人々に信頼される存在になる
人間同士として、相手の役に立ち喜ばれるプラスの存在となる
社員と社会の互恵
家族の一員として役割を果し、喜ばれ、大事にされる者になる
地域社会、個人的交際において、他に貢献し、支持を得られるような者になる
互恵状態のバランス
諸方互恵のバランスの良否が、企業の健康度
諸方のうち一方が極端に潤うのは、必ず互恵のバランスを失っている
顧客第一主義も、そのほかへ大きな犠牲を強いる場合は、企業は加辛体に堕する
略奪的に得た利益を、社内だけで山分けする企業も、均衡状態は良くない
利益最大化を企業活動の基本尺度にする考えは反省の時期に来ている
互恵バランスを取りながら、加欣を最大にする道を追求すべき
この行き方こそ、自他ともに認め得る存在価値を永続的に保ち
生き残りの目的にかなう繁栄の本道
出典:「和の実学」著者:大和信春 出版:博進堂 はる研究院