後から思い出したら、楽しい出産だったのでどこかに書いておこうと思ったんだ

令和元年の6月、私は初めての出産をしました。

出産は本当に痛くて痛くて、早く終われって当日は思っていたけど、
産後半年近くたった今、思い返すととてもいい思い出で、どこかに残しておきたく5年前にとったnoteのアカウントで年始の寝れない夜に書いてみることにしました。

陣痛は前駆陣痛が出産3日前よりあり、おしるしもでていたからもうすぐだな、と思いながら入院したときの旦那の食事を作っては冷凍して過ごしていました。

その日、夜のドラマを見ていると、だんだんとお腹の痛みが強くなってきた。間隔はこの時10分ほど。ドラマが終わりしばらくたつと5分間隔に。
病院に電話し、旦那さんとともに車で向かい、内診してもらい入院決定。

5分間隔とはいうものの、まだ妊婦健診で教えてもらった呼吸などで痛みは逃せる程度だったので、一旦旦那さんには帰宅して待機してもらうことに。

この時まだ余裕があったのでスマホでキャンディクラッシュとかをしながら、なんだ、こんなもんか、プロレスの高田さんいわく陣痛かかってこいやとか、ひらけ!子宮口!!などこれから来る本当の陣痛を相当なめくさって朝まで過ごしておりました。

朝はまだ余裕がある状態でした。お産の進みがわるいと自覚があったので、横になっていた体を起こし座禅のようなポーズに変更した瞬間、それまで以上の痛みが下腹部を襲いだし、短かった1回の痛みの継続時間も10秒、20秒とどんどん伸びてきて心折れ。数時間前の自分を思い切り殴りたい。

この時に夜勤から交代の看護士さんが挨拶に。この看護士さんが厄介で厄介で今思い返しても逆に笑えてくる。
陣痛中にいきなり、「二人はどこで出会ったの?」みたいな突拍子も無い質問してきて(後から考えると陣痛の痛みを紛らわそうとしてくれてたんだな、と思った)痛くて答えられるわけもないし、子宮口全開になったので陣痛室から分娩室に移動したのに、分娩台に乗ると痛みが遠のいてしまっため陣痛室に戻された。ようやく見えていたゴールテープが見えなくなり絶望。むちゃくちゃ腹立つのに、痛くて言葉は出せなくてさらにこの看護士が憎くなる。こんなに短時間で赤の他人を憎んだの初めて。
(他にも旦那さんの前で内診とか、腰が痛いといったらでっかいカイロみたいのを持ってきてくれたけど、私が靴下を履いていなかったためなぜか足を温め出す、点滴を手首の血管に入れてくれたけど液が落ちてなかったりと散々だった)

ようやく再度分娩室に入った時も、陣痛中にダメ出しばかりされるのでイラつきがすごくお産も進まないまま2時間経ちました。

17時頃、まさかの看護士チェンジ!!優しい若いお姉さま看護士、陣痛のいきみ方も褒めてくれるタイプでマジで天使降臨かよ!って思いました。

なかなか破水もしないので、いつも健診を担当してくれていたカーネルサンダース体型のおじさま先生が登場して卵膜をちょっきんして去っていきました。バッシャー!って勢いよく羊水が飛び出す。そんなに量あるんや!

破水してからは一気にお産が進み、赤ちゃんの頭がお股の骨付近にあるのも感じれた。もう一度みえた出産のゴールテープ!

頭が大きい赤ちゃん、何度かいきむも出たり引っ込んだり。
それを何度か繰り返すともう一度先生が現れた!
「あと1、2回で終わるよ〜」
本当?3回いったら本当に怒るよ!!と思いながらも1回、力をふりしぼっていきむと、「麻酔するよ〜!」と。お股に注射針を打ち込まれた。でもそれよりも陣痛が痛い!

4回、呼吸を入れ直した。

最後のいきみで先生がいきなり私の腹の上にボディプレス!
もう一人の方がカッターみたいなので会陰切開!
出血、バシャー!
赤ちゃん「エエエエーン!」

すぐに泣き出した赤ちゃん、本当にえらい!
へその緒を切っていただいて、胸の上に乗せてもらった。
感動、というかこの感情なんなんだろう、自然と涙がでて、胸と頭が熱くて、苦しくて、でも嬉しくて可愛くてたまらなかった。

この腹立たしかった看護士さん(後に乳首マッサージしてくれて、出なかった乳が出るようになったのでマイナスイメージからゼロに戻りました)と、赤ちゃんが出てくる瞬間のボディプレスからの映像がいつまでたっても私の中でナンバーワンの思い出になったことがなんだかシュールで少し笑えるのです。

出産というのはやはりすごい体験で、とりわけ痛みに関してはなんというか自然分娩で産んだ人がその後お腹を痛めて産んだことでマウントとるのもわかるような気がした。それを乗り越えた私、っていうアイデンティティができてしまう。私はマウントは取りたく無いので、今後苦しい時があっても、あの痛みを乗り越えれたくらいなんだからって思って頑張る方向に生かそうと思います。

息子はよくニコニコと笑う、とてもかわいいどっしりBOYに育っています。
いつかまた息子の成長を感じた折に、この文章を見返していきたいと思います。

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