外でお一人様ランチをしていたら見えてきた、学びの大切さ
仕事の合間にちょっと時間の余裕ができたので、学生時代やまだ若手の社会人だった頃によく行っていたお店で久しぶりのランチをとることにした。
いつも女性で賑わっていて、一人ランチの会社員のほか、妊娠中のママ友と見られるグループや、年配のお友達どうしのグループが楽しそうにおしゃべりしている。
自宅では子どもに食べさせたくて主食はお米がほとんどなので、たまに外でパスタなんて食べると思い出スイッチが押されるようで、昔の記憶がいろいろと思い起こされて胸のあたりがぎゅぎゅっと緊張感を感じる。
はぁ、懐かしいわぁ、と思いながら食事と紅茶を楽しんでいると、ふと、ベテラン店員さんと思われる女性の動きが目に留まった。
周りのスタッフに指示を出すのに、お客様から見えない方向へさっと少しだけ身体の向きを変えて、さりげなく伝えている。
意図があるのに身のこなしがスムーズすぎて、食事していても全く気にならない。
一方、新人っぽいスタッフさん。店内を確認するのに、あからさまにテーブルを「見た」という印象が強くて、動向が気になってしまいフォークを持つ私の手が止まる。
その後も、お客様の食器を下げる時には毎回お皿やシルバーのぶつかる音がかちゃかちゃと鳴っている。
こんなことが気になってしまったものだから、他のスタッフさんの様子もせっせと観察してみた。
声のトーンやスピード、笑顔の加減、お皿を下げるタイミング、当たり前だけどスタッフさんそれぞれの個性や経験もあいまって、かなりバラバラ。どのラインが心地良いかはお客様にによって違うので、さらに複雑。
ほー、自分もドゥーラサポートに入っている時は、こんなふうに見られているのね・・・と反省の気持ちが湧いてきた。
産後ドゥーラは、さりげなく赤ちゃんや兄弟姉妹など上のお子さんとの関わりを見せてあげる存在。
泣き始めた赤ちゃんへの声かけ、笑ってくれた赤ちゃんへの感謝。
転びそうなとき、手を挟みそうなとき、さっと予想して自分が動けるように準備しながらも、子どもの育つ力を邪魔してはいけないから、先回りし過ぎは禁物。
そんなバランス感覚も必要だし、子どもにもママにも居心地の良い存在でいなければならない。
サポートの一件一件が、すべて実践の場であり、学びの場なのだ。
自分を育て続けるのもまた、ドゥーラの仕事だなぁと思う。
パスタ屋さんの新人スタッフさん、今度はどんな姿を見せてくれるかな。
成長への楽しみな気持ちと、自分の振り返りのお土産付きで、満腹になって店を後にした。