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〈めし/2021年12月31日 - 2022年1月16日〉

〈めし/2021年1月31日 - 2022年1月16日〉

 年越し蕎麦。鶏皮の脂で白ネギに焦げ目をつける。魚焼きグリルで舞茸に火を通して、温めた蕎麦つゆに少しのあいだ漬ける。横でカレーうどんを食べる子がこちらを見て苦虫を噛み潰したような顔をしたので「どうしたん」と訊くと「おそばのお汁が真っ黒で気持ち悪い」と言った。そう、ここは関西。トットはお蕎麦のお汁は真っ黒がええのよ……貴方が「カレーうどんじゃなく、おそば食べたい」と言い出したときのために本当はこれでも薄いほうなんよ……。「きみは生まれも育ちも関西人やもんなあ」と思った。

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 年をまたいで漬けといた豚の肩ロースを焼く。脂の多いとこはそのままつまんだり、ラーメンにのせる。脂味がないとこは刻んで白飯にのせて食べる。

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 これうまいな。生麺チルドで二食入りのラーメンは、たいがいうまいわな。大阪でラーメン食べると青ネギ(九条ネギ)を刻んだのがやたらにのってることが多いのだけれど、ネギの青いとこは生のみじん切りのせるより少し大きく切ってスープで少し煮たほうがうまいと思う。

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 子を連れて電車に乗り神戸に行った。寿司屋の寿司を久々に食べた。普段は鮮魚店やスーパーのばかりで、それも悪くはないんだけれど、寿司屋の寿司はうまいなあと思った。「着いたらコンビニで昼めし買いますわ」と伝えてたら、会う約束してた相手が現地に着くタイミングに合わせて買っといてくれた。

子連れで「てにおは」がわからんまちで行動するとどうしても自分のめしは後回しになってしまう。子連れで外出してるときひさしぶりに「自分のめし」を食べた気がした。子はコンビニおにぎりとか菓子パンとかタコ焼きとかからあげくんとかでぜんぜん満足する。栄養でいうと晩めしをちゃんと食わせるとか明日明後日で帳尻あわせるとかでええんやから。でも午前中から夕方までの子連れ外出で保護者がコンビニおにぎり一個とかだと、自分のどっかがガリガリ削られる。で、それはぜんぜん普通に日常茶飯事で。だから、それもあって、この寿司がとてもありがたかった。

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 賞味期限が年を越えてしまった納豆を一気に消費する。カップうどんやそばに納豆いれるとき、混ぜるのがいいのか混ぜないのがいいのか、私はいまだ正解に至っていない。普段白めしにのせるときは良く混ぜる派。

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 いまだ年末年始価格が続く海鮮売り場でアジ、アジよう、いつものままでいてくれるおまえはなんて偉いんだ。だけどもうすぐしたら海老フライや海老天やら牛カルビ重が安く惣菜売り場に並んじまうので暫くそっちに目が向くかもしれんけどよう、おまえのことを忘れたわけじゃないからよう。


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 それが生まれた地方なのか育った家なのか、私は七草粥を食べる習慣はなかった。子は昼に園で七草粥を食べた。「保育園で寒くてカチコチになってお粥であったまったんや。寒いときはやっぱり暖かいものやな」と言った。夜はチーズハンバーグとマカロニサラダ。夕方に伝えると「いま一番食べたいごはんやな」と言った。

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 1年くらい前はひと口で吐き出したブタメンに再チャレンジするというので用意した。子は麻薬でも入ってるんじゃないかという勢いで「ンマーイ!」と言いながら食べた。

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 白めしにイクラやトビッコをのせた際に最もあう薬味は山わさびだ。世に様々な価値観はあれど、これはその中でも異論を挟む余地がない数少ないひとつだ。かずのこは回転寿司の成型してパリパリしてるのも、真っ黄色い塩かずのこもうまいけれど、カナダ産のを北海道で出汁と醤油に漬けた柔らかいのを白めしの上にのせて鰹節をかけてワサビで食うのがいちばんうまいと思う。


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 なんか変だなと思っていたら、午前中にセブンイレブンのたまごサンドと春巻を食べてから何も口にしてなかった。セブンイレブンの春巻うまいんだよなあれ。子につくった玉ねぎと豚肉の味噌汁をラーメンに変える。サッポロ一番は塩とんこつに限っては茹ですぎなくらいがうまい。

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 今夜は温かい蕎麦が妥当だなという夜の蕎麦はいいな。ネギを茹でるとき雑煮に使ったあまりの干し椎茸を入れといて椀に盛ってからかつお節を振りかければ、香りだけはまるで仕込んだみたいな汁になる。以前から何度か書いてるけど、温かい蕎麦、特に肉蕎麦は七味ではなく一味のほうがあうと感じる。肉うどんも。

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  家で「タレに漬かったジンギスカン」を食べるとき、ジンギスカン鍋があろうがなかろうが、深めの鍋で大量のモヤシと玉ねぎの上にタレごとかけて水を使わず火を通すのが、肉が柔らかいままなのでいい。鍋やフライパンの地肌に肉は触らせない、野菜の上で蒸す。ホットプレートで焼くよりは、この野菜蒸しあげスタイルのほうがいいと思う。生ラムは鍋や網で焼いたほうがそりゃうまい。下記の方法は家に幼児がいてなるべくテーブル上にカセットコンロや煮立った鍋を置きたくない場合にもいい。台所で火を通して鍋だけ食卓に持ってこれる。

食べるのが大人だけなら、玉ねぎは薄くスライス→水にさらすをせずに、もっと大きめでいいし、肉もここまで火をいれないほうがおいしいと思う。丼飯の上に野菜から出た汁ごとブッかけて、七味か一味を振って食べるのもよし。モヤシは大人一人前あたりひと袋が目安。自分は「草の味がする」くらいのマトンが好きなので感覚が麻痺してるかもだけど、野菜蒸しあげで玉ねぎにゆっくり熱を通し甘みを出せば、羊肉の独特の香りは薄れるはず。羊肉の脂の融点は鶏肉豚肉牛肉より高い(44〜55℃)ので口にする温度ではとろけない。羊肉の香りは脂味が焦げる際に強くなる。あと、このやりかたのメリットは、ホットプレートがなくても台所が狭くとも特別な鍋がなくても、ガスコンロかカセットコンロがひと口と深めの鍋があればジンギスカンがちゃんと食える、火力が弱い電気コンロでもやれること。鉄板と炭などのBBQ用意しなくてもシングルバーナーと鍋(とできれば鍋蓋)があれば外でもジンギスカンができる。

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 神戸の冷凍餃子はおいしい。神戸で買ってきたものではなく製造者が神戸の会社と書いてるだけでうまく感じる。子はひとりで十二個ぜんぶ食べた。嘘。焦がしてしまった二つは私が食べた。神戸の冷凍餃子を買って後悔したことはこれまでない。

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 ひとさまに出すわけじゃないから焼きナスは容赦なく皮に切れ目をいれるし、なんなら皮剥きも適当だ。ナスが三本くらいあると、いつも焼きナスにするか煮浸しにするか迷うけれど、つくって食べて「やっぱりあっちにしとけばよかったな」と選択を後悔したことはこれまでない。


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 昼めし。私は赤いきつね、子はポケモンラーメンとおにぎり。

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 子を寝付かせてからの晩めし。398円、そこから値引きの寿司を見ながら「ここで富士山を拝めるだなんて、こいつぁ縁起がいいじゃねぇか、見惚れっちまうぜ」などと思った。

しかしこういうことだろうな、たぶん。


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 袋麺を茹でるとき干し椎茸いっこ入れとくとうまい気がする。ほんとは水で戻したほうがいいんやろうけど。

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 夕方から子と外出して夜はそのままファミレスか王将やらで済まそうと思っていたが私の気力体力が尽きていたので、外に出なかった。肉じゃがをつくって食わせた。平日、お迎え前に急いでつくるのとは違い、じっくり時間をかけ炒めて煮込んで冷まして再び温めたせいか出来が良くて、やたらに食べた。

温めてなおし芋も崩れている残りものの甘い肉じゃがはライスにあう。肉じゃが丼ができる。

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 深夜にひきわり納豆のパックにチーズをいれて食べる。

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 子の晩めしにつかった手羽先の残りをラーメンスープでさらに煮る。この手の生麺チルド二食入りラーメンは少し何か旨味を足したら異様にうまくなって「これでは外食の楽しみが薄れてしまう」と思う。

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 ハッピーセット屋((c)平民金子)のいちばんベーシックなハンバーガー(110)。ケチャップ抜き、マスタード・オニオン・ピクルス増し、トマト(+40)。いいね。キャッシュレス専用タッチパネルのセルフ注文機でも抜いたり増やしたりができるようになっていた。ハッピーセット屋は子のハッピーセットを買うとき行くから基本はめしどきでレジも混んでいて。なので何かを抜いてとか増やしてだとかのカスタムオーダーを自分はようせんかったんやけど、セルフ注文で機械的にオーダーが入るならええかなあ、と試した。こういうシールが貼られるんかと新鮮だった。

コロナ以降カウンターはアクリル板とマイク越しの注文で声が通りにくいので、なおさらあんまり難しいことを店のひとに言いたくないのもあって。こないだ知人と話してたらポテトは揚げたてが食べたいから「塩抜きで」と注文すると言っていてそういうのがあるのかとびっくりした。そういう注文方法があるのは知っていたがあくまでネット上に転がってる豆知識みたいなもので、本当にやってるひとがいることに(非難したいとか嫌悪とかではなく)びっくりした。

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 フク(バサ)。竜田揚げと煮込み。牛や豚の肺フワは様々な部位が混ざったミックスホルモンだと真っ先に食べるくらいにはホルモンでいちばん好き、さらにいうと安くて嬉しい。

私がホルモンを買いにいく精肉店だとグラム100円くらいで品書きはフワ。神戸ではバサと書かれてることが多い気がする。中畑商店のメニューにある「ホルモン」の呼び方はバサやんな、たぶん。味は二晩目くらいがピークだ。そのまま食べる、白飯の上にのせて丼にする、ワケギをちらす、辛子をそえる、粥と混ぜて生卵の黄身をいれる。グラム100円で500gも買えば煮込みを四五日は食える。

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 ベトナムの即席粥に昨日の残り物の手羽先を。湯を沸かす際にえのきを適当にいれとくとうまいな。香草がないときは適当なミックススパイスを仕上げに少し振るといい感じだ。

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 業務スーパーで売ってる葱狐餅をフライパンで焼いたあと練りうにを薄く塗る。巻く。ひと瓶200えんの練りうになんだけど、やけにうまい。たぶんバターも塗っとくとさらにうまいと思うけど、そこにカイワレをマヨを……と際限がなくなるので練りうにだけにした。

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 夕方、フライドポテトを揚げていた。自分で揚げてみると毎回「ジャガイモ二個つかってもこのくらいか」と、材料の量と出来上がりの量とのギャップに恐れ慄く。そのまま揚げるより薄力粉をまぶしたほうがカリカリ感がでてうまい(塩を控えめにできる)。

「一本食べてみる?」と、子に二本くらい渡すと「ぜっぴんやな!」と喜ぶ。「もっとちょうだい」「あとで晩ごはんのときなー」。子の晩めしのスパゲティのつけあわせにしようと思っていたが、冷えてから電子レンジでチンするとカリカリではなくなるなと思い直して、「いま食べると晩ごはん食べられなくなるで」などと言うのはやめにして、出来立てをすぐに食べた。晩めしの量で調整しよう。

夕陽とフライドポテト。夕方にフライドポテトを食べるのは彼にとって初めての経験だったろうか。

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