ウスターソース、2
どうにも前日はリー・アンド・ペイリンズ・ウスターシャ・ソースの可能性を引き出しきれていないように感じたので、再度焼きそばへの使用を試みる。
そもそものリーペリンソース自体はハンバーグのひき肉に垂らしたりスープやシチューの隠し味的に使うものらしいので、ソース焼きそばのようにドバドバと使うものではない。見当違いの使い方をしてうまくないなどと言っていた、たわけ者なのであった。なので、今回はあくまで具を炒める際に味付けとして使う。
麺はマルちゃん焼きそば、味付けも麺は添付の粉で炒める。麺は事前に1分半ほど電子レンジでチンして、水はなるべく少なく添付粉が溶ける程度に。
普段通りに出来上がりにかつお節とあおさを振りかけ、普段通りのまったく日常的な焼きそばとして口にする。
うん、これはいいなかなかいい。しかし、三口四口ほどでソース焼きそばにあえてリーぺリンソースを使う意味はないな、という結論に早くも達した。食べながら、「リーぺリンソースってもしかして焼き餃子を食うときに使えるんじゃないか、王将の餃子を食うとき自分の場合は卓上の餃子タレではなくコショウと酢だけれど、そういった具合に餃子タレ以外の選択肢として候補に挙げておこう」などと他の使い方を考えていた。そのむかし若い頃、オートバイで危険なスピードを出していたり性行為の最中だったり、集中しているはずなのに実のところどこかうわの空である自分自身に気がついてしまったときかのような。ホームセンターでこんなものがあるのかとみつけたニッチな道具を工具箱や調理器具棚に入れっぱなしにして数年後に手にしたとき何に使うものなのかわからなくなったときのような。買った絵の具をパレットに出し筆につけ紙に塗って色を確かめただけで絵には使わなかったかのような。