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令和の情報発信は「頑張らないもの勝ち」である。

ここ数日、立て続けに【情報発信】について聞かれる機会がありました。主には、小規模事業者のSNS運用方法(運用戦略)をどうしたらいいのかという質問です。

僕の本業はインターネット上で発信をする「ブロガー」であり、世間的には「情報発信を主戦場に仕事をしている人」と思われているからか、さまざまな業種の方からSNS運用を含む情報発信(プロモーション)の戦略アドバイスを求められる機会が多くあります。

でも、ぶっちゃけ

「そんなに情報発信を頑張らなくてもいいんじゃね??」

というのが、僕の素直な回答です。(多くの場面で本当にそう答えてます)


大抵の人は「いやいや、そうは言っても情報発信しないと……」と困り顔でこちらを見てくるんですが、届けたい人に届けたい情報を届けるって、思っている以上に難しいんですよ。

特に、経営資源の少ない小規模事業者は、その限られたリソース(お金・時間・ヒト)を本当に情報発信に使うべきなのか、ちゃんと考えてみた方がいい。おそらく、本来リソースを使うべきは他のものであることがほとんどだと思います。


そもそも、(生粋の発信好き以外の人にとって)情報発信は手間であり、時間的にも精神的にも負担でしかないんです。そのくせ、即効性があるわけでもなく、しかも効果が出ても目には見えにくいからタチが悪い(笑)。さらに言えば、情報発信さえしてれば仕事してる感が味わえてしまうため、本来やるべき仕事をしなくなるという麻薬的な危険性すらあるぐらいです。マジで本末転倒、南無阿弥陀仏。

もちろん、事業者が自社の商品(サービス)を「知ってもらう/買ってもらう/選んでもらう」ためにどうやって情報を届けるかは、非常に重要な経営課題のひとつです。その意味で、広報プロモーション戦略に無頓着な経営者は終わってんな〜と思ったりもします。(すみません、言い過ぎました)

ですが、そのための方法として「自分たちでSNS運用(情報発信)すること」が本当に適切なのか。そこは冷静に考えてみるべきです。

(推測でしかないですが、多くの人が情報発信するべきと思っているのは、「周りもやってるから…」「無料で出来るから…」という安直な理由じゃないでしょうか。違いますかね??)

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少しだけ話を脱線させます。

ネオ・デジタルネイティブ世代(今の学生たち)を表す特徴のひとつに「公式アカウントの情報を信用していない」というものがあると言われています。つまり、「公式の出す情報は良いことしか言わないのが当たり前=最初からアテにしていない」とロジックで、その代わりに、実際に使った人(行った人)の口コミを検索して商品(サービス)の良し悪しを判断しているとのこと。

たとえば、インスタのハッシュタグ検索で見つけた良さげなカフェに行ったものの、そのカフェの公式アカウントは存在すら知らなかった、みたいなことは往々にしてある話です。

そして、この感覚はデジタルネイティブなアラサー世代にも徐々に浸透していており、年々『公式発信<リアルな口コミ』という傾向が強まってきているため、この文脈で考えても「情報発信を頑張る必要ってあるんだっけ?」と感じざる得ないかなと。

(無駄なリソースを使って参考にされていない情報発信をするよりも、実際に利用した人(訪れた人)が高評価な口コミを投稿してくれるように商品(サービス)の品質向上にリソースを割くべき、、、かもね。)

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じゃあ、情報発信はしない方がいいのか?

その答えは間違いなく「NO」です。情報発信(SNS運用)は絶対にやった方がいいに決まってます。大事なのは『頑張らなくても効果のある方法で取り組むこと』であり、『情報発信をする目的を見失わないこと』です。

そこで、僕が 情報発信(SNS運用) について相談をされた際には、下記の3つのポイントを必ず問いかけるようにしています。(直接的に聞く場合もあれば、遠回しに諭していく場合もある)

・なんのために情報発信をするのか?[目的]
・その目的達成に最適な手段はSNS運用なのか?[戦略]
・最小の労力で最大の効果を得られる運用方法は?[戦術]

注意すべきは、必ず上から順に問いかけること。ほとんどの方は一番下の[戦術]に関するアドバイスを求めてきますが、[目的]や[戦略]が明確でなければ小手先の方法論で消耗戦に挑む未来しか描けません。

違う表現をするならば、「どう戦うか」より「なぜ戦うか」「どこで戦うか」が大事。戦う理由をはっきりとさせ、そのために有利に戦える場所を定めたら、もっとも効率よく戦える方法で戦えばいい。これこそが小規模事業者の【頑張らない情報発信】という考え方かなと。

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なんとなく言いたいことはわかったけど、具体的にどういう形で情報発信すればいいの? そう感じる方もいるでしょう。

上記の3つのポイントを抑えた上で、僕がよく使うキーワードは、

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