闘病(?)日記
はじめに断っておきますが、大病を患ったとか大怪我をしたとかではないです。ご心配をおかけしました。
今回の入院・手術は歯科矯正治療の一環で行いました。
誤解を恐れず言うと、下アゴがしゃくれているような形をしているため矯正の過程で引っ込めて正しい噛み合わせにしたいよね。といったところです。
この手術を受けると本来なら保険適用外である歯科矯正治療が保険適用でできるという、ホントに合法?って感じの説明を受けて手術を受けることになりました。
まさか一周間も入院することになるなんてね。
入院一日目(10月27日)
午後から入院。
この日はほとんど何もしてない。
入院中の説明を聞いて採血したぐらい。
普通の病院食も食べた。
いわば最後の晩餐でした。
質素な感じもするけど後々これがどれだけありがたいものなのかを実感させられます。
入院二日目(10月28日)
手術。
朝8時45分から。早すぎない???
軽い説明を受けて手術室に入って、横になって、点滴を刺されて、人工呼吸器みたいなマスク付けられた。
所までは覚えてる。
もうその後は記憶が無い。
全身麻酔怖い。
目が覚めたら知らない病室のベッド。
HCUと呼ばれる場所で一晩過ごします。
この期間がまーしんどかった。
麻酔の薬から来る気持ち悪さ、吐き気でずっと嘔吐。
TVドラマでよく見る脈かなんかをピッピッピって表示する機械に繋がれてて、俺がちょっとでも嗚咽したり具合が悪化したりしたら怖いアラーム音が鳴って看護師さんが飛んでくる。
ホントお世話になりました……。
そんなんだから中々眠れない。
そして極めつけは電子機器持ち込み禁。
ってことでデジタルデトックス(?)
具合悪いのに寝れないし、かと言って暇を潰すものもない。
ベッドからは動けない。
ただ時間が過ぎるのを待つ時間。
二度と経験したくない。
気づいた時には尿が流れて行く用の管が自分の体から伸びてた。
それに加えてオムツ。
恥ずかしさとか情けなさとかを覚える。
手術後初めて鏡で自分の顔を見せてもらった。
親知らずを抜いた時と比べ物にならないぐらい腫れてる。
どことなく死んだばあちゃんに似てるな……。
入院三日目(10月29日日)
一般病棟に戻ってくる。
昨日までよりはいくらかいいけどやはりしんどい。
尿の管を抜いてもらって人権復活。
自分の足でトイレに行く権利を得ました。
一般病棟に戻ってきてスマホ解禁。
スマホ禁の間に推しアーティストのツアーが発表されていた。
なんつータイミング。
ありがとう。
なんとしてでも入院を乗り切ってツアーに行かなければ。
この日も十二分に寝れず。1時間くらい寝たら目が覚めて再度寝付くのに30分くらいかかる…みたいなのの繰り返し。
普段8時間とか普通に寝るから寝れないことがしんどすぎる。
入院四日目(10月30日)
点滴もだんだん外れてきて動きやすくはなった。
この日の昼からはご飯が出ました。
ほとんどが水分のお粥、具材がすべて刻まれたおかずたち。
こんなの正常ならザッとかきこんで10分もかからなそうな食事だけどこれを食い終わるのに30分かかった。
ビビった。
口が全然開かない、そして"噛む"という行為がほとんどできない。
その辺の赤ちゃんと同じ。
しばらくこの食事であるという事実に絶望した。
でも丸二日点滴生活だったので何かを口にできるということは嬉しかった。
食べれるって素晴らしい。
自分のオナラが死ぬほど臭い。
ばあちゃん家にあったボットン便所の臭いがする。
ばあちゃんの顔に加えてばあちゃん家のボットン便所も手に入れてしまった。
臭いといえば、初日以外はずっとベットに拘束されてたのでシャワーを浴びれていない。
カードショップの臭さの総本山みたいな悪臭。自分でも分かる。
物心ついてから初めてかもしれない、4日もシャワーを浴びれてない日なんて。
髪、顔の油分がやばい。
風呂キャン界隈に改めて風呂入る習慣つけろという気持ちになった。
入院五日目(10月31日)
相変わらず寝不足だが点滴が全て外れて自由を得た。
顔の腫れ以外はちょっと熱があるぐらい。ほぼ回復。
やっとシャワーを浴びれる。4日ぶりのシャワー。
人権を得た。
風呂キャン界隈、風呂入る習慣つけろよ(2回目)。
写真だと全然分からないですが、お粥の水分量が少し減りました。
だんだん水分量を減らしていって所謂"普通のご飯"が食べられるように練習していくみたいです。
// 五分粥、全粥って言葉の意味ちゃんと理解したの初めて。
一生寝れない。
顔と喉が腫れてるからかちょっと呼吸しずらい感じがある。寝苦しい。
入院六日目(11月1日)
退院日が11月3日に決まった。
毎日あった検査とか診察も少なくなって今日からはほとんど暇な時間を過ごす入院生活。
昨日までは多少の微熱があって頭を使った作業とかはちょっとしんどかったんだけど今日からはそんなことも無い。
遊戯王のデッキ考えたり、本読んだり、寝たりで過ごす。
人と会話する時間が少ないせいか時間が無限にあるように感じる。
暇の極み。
これは写真でも違いが分かるかもしれない。朝(1枚目)と昼以降(2枚目以降)では米の粒感が違います。
これが全粥というやつらしいです。こいつを倒せばご飯に辿り着けます。
入院七日目(11月2日)
この日は先生がお休みで診察も無く、飯の時間以外全て自由。
でも病院内から出れるわけではない。もはや軟禁。
入院中に読みたかった本を読了。
久しぶりに紙でちゃんと一冊読み切った。
最近は本を持ち運ぶのが億劫で、積ん読が増えてしまっていたのでこういう機会がありがたい。
恋人がお見舞いに来てくれました。
「入院している恋人と面会で会う」ってイベント、人生でなかなかないんじゃない?いや、ない方がいいに決まってるんだけど。
親と久しぶりにビデオ通話するなどもした。
地方に住んでてお見舞いに来れないのでものすごく心配をかけてしまった。
パンパンに腫れた顔を見せながら話してとりあえず元気だということを伝えられた。
久しぶりに人とたくさん話した。
顎を手術した影響と久しぶりに人と話すのとでめちゃくちゃ疲れた。
ずっと喋ってるとちょっと痛い。
慣れなきゃとは思いつつ痛いのは嫌なので口数が減りそう。
明日退院なので最後の病院食。
ほぼ全ての具材が刻まれて出てくるからちゃんとした料理名が分かるものがほとんどなかったんだけどレパートリーが多かった。
いろんなもの食べた気がする。
退院後はこれを自分でやんなきゃなのかと思うとちょっと億劫。
入院八日目(11月3日)
退院日。
昨日までの雨も止んで晴れている。嬉しいね。
退院したその足でマックでポテトLを買って帰る。
口は相変わらず開かないけどあの細さなら入るし何よりしなしななマックのポテトなら食えると思って久しぶりのマック。
店の中の匂いだけでお腹空いてきた。
ポテトLを食べ終わるのにリアルに1時間かかった。
ビビった。
あのしなしなポテトですら俺の顎の前では硬かった。絶望した。
しばらくは食べるものに物理的に苦労しそうです。
さいごに
以上がこの一週間の入院の記録です。
まだしばらくは様々な制限が付きまといます。
食事の制限、禁酒、激しい運動の制限、長風呂禁止、顔の腫れ、滑舌悪化。
特に顔の腫れなんかは長い人だと3ヶ月から半年くらいかかんないと完全には戻らないとか。
縛りはいろいろありますが自分のできる範囲で少しずつやれることをやって元の生活を取り戻していきたいです。
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