ベルテッドコートがニガテ
タイトル以上の話はなくて、私はベルトがある「ベルテッドコート」が苦手だ。今年の冬は20年以上前にサカゼンで買ったローレンのバルカラーコートばかり着ていたのだが、腰のベルトは外していた。ベルトループも取ろうかと思ったくらい。腰のベルトはポケットに押し込んでいてもいつの間にか床を舐めている。腰の後ろで結んでいる人は多いけれど、どうしても、あれはしたくない。かなり徹底したアンドロフィリア(男性愛者)である私は男性の見てくれに種々厄介な好みを抱えているが、そうした細かくて理屈に合わない嗜好において「コートのベルトを後ろで結ぶこと」は私にはフェミニンな印象があって受け付けないのだ。前ボタンを留めてベルトも締めることも「きちんとしすぎて」したくない。「前ボタンを留めずにベルトだけ締める」という着方か、ベルト無しがよい。こういうのは本当に好みで。
私の考えでは、コートは風を受けるために羽織っているのだ。腰ベルトだの袖タブだの、邪魔なだけの過剰な装飾だ。バサッと羽織れば、後は風が仕上げてくれる。そんな私にとって、どうしても攻略できないのがトレンチコート。チンストラップにエポレットにガンパッチ。どう考えても持て余す。だから我が家でトレンチコートは着ないまま放置されている、のだが。
まあ、びっくりするくらいトレンチが似合わないからなんだけどね。
そんなトレンチコートなのだけれど、他人が着ているところを見るのは大好きだ。男性であれ女性であれ、トレンチ着て欲しいよ。
去年の冬は最近のサイズ感を知りたくて入ったカルバンクラインで羽織らせてもらったピーコートがもう可愛すぎて惚れるところから始まった。「10万? ああそんな感じでしょうねさもありなん」と思いながら、さんざん試着した上で買わずに帰った。お値段的な理由ももちろんあるけど、うち8着以上コートがあってね。アラスカじゃあるまいしそんなに要らないのね。しかしコートが好きでたまらないのである。冬も終わって寂しいなあ。よし寝る。