見出し画像

らーめん弁慶 浅草本店

 だって門馬さんが旨いって言うから。……信じます。

いま見てる景色がこんな感じなら、スカイツリーに背を向けて、一歩踏み出してみるんだぜ。

止めてロマンティック

 場所は江戸通りと言問通りの交差点とこ。浅草からてくてく歩きまして。やって来たんだぜ。弁慶。だけどさ、いま腹いっぱいだからまともなレポを読みたいなら門馬さんの記事を読めばいいと思うんだよね。
 おれが行った理由も、門馬さんの記事にあるんだし。

かきこんでしまう手が止まらない。しかも、食べても胃の重さを感じない? のだ。炒める油の量なのか? ミニラーメンにしたからなのか? わからないけど、口福こうふくが止まらない。ロマンティックも止まらない。

門馬直人様の「胸が、胸が、苦しくなる(くーるしっくっなるっ)」記事より

 本当は浅草に行くんなら、他に行かなければならない店はあった。「インベーダーWALK」(1979)で知られる(ビューティーペアで知られている)マキ上田さんの釜飯屋さんとか(上司に行けと言われてる。業務なの?)。

 あとホントは「浅草むぎとろ」のランチバイキングも行きたいんだぜ。

 でもさ、おれ麦飯ってなぜか便秘しちゃうし(どういう体質なのそれはってボスに言われるだろうな)、優先順位から言えば「マキ上田さんの釜飯」なんだろうけど(何せ業務命令っぽいし)、上司には浅草に行ったことは内緒にしての弁慶なんだぜ。頼むものは決まっている。「ミニラーメンとチャーハンのセット」(1,200円)だ。これ、実は門馬さんの記事どおりなんすよ。やってること、ほぼ同化型ストーカーなんすよ。キモいっすよね☆

ミニラーメン。丼が手で持てないくらい熱い脂でギットギトw 何があったw なんか最高っすw
「すごく普通で目新しくもないんだけど、マジで旨い」(by 門馬さん)、THE・チャーハン。

ラーメン? 秒で片づけてやるよ

 まずラーメンが来ましてね。おれ麺と飯があると、脳が「麺を先に食べなければ」と思うんですね。伸びるから? ちがう。主役が飯になるからだ。

 そろそろおれのライス愛を皆さん分かって下さっていると思うし、それが伝わっていないなら note やって来た意味なんてゼロなんだよ。おれは米を愛している。何より米なんだ。チャーハンとセットならラーメンはおかず。

「RYOJI がメシを語るなら」(民明書房/1978)

痛恨のミス。食う順番って大事。

 でもさ、門馬直人さんはたぶん、チャーハンを食べ進めながらラーメンをすすっていたのよ。食べてみるとすごくよく分かるはずだが、ここのチャーハンはそれほど塩味が強くない。マジ旨いんだけど、あっさり優しい味。ラーメンと交互に(交互に近い感じで)食べたら、まさに口福こうふくだろう。

 だけど、おれは「ラーメンを先に全部食べた」――この間違いは特にデカ盛りの覇者たちがこぞって指摘するところだが、胃に入った後でも麺はスープを吸い続ける。おれがラーメンを食べ終えてチャーハンを半分くらい食ったときのことさ。あれ何だろ胃が苦しい……?
 スープ美味しいから、おれ結構な量を飲んでたんだよね……バカなの?
 そんでもって今日真夏日みたいに暑いじゃない? 水も飲んでた。

 いやいや、全て食べましたよもちろん。でもさ、これだけは聞いておいてくれ。チャーハンを半分くらい食ってから、ラーメンに箸をつけよう。そして交互なカンジで食べ進めよう。ラーメンを全部食ってからチャーハンに取り掛かると、あなたは量に苦しむことになる。おれかなり食う方だけど、そのおれが苦しくなったんだよね。

おすもうさんから女性まで

 ここのお店が「特別に量が多い」とは思わない。でもホンの少し多め、キモチ多めな気がする。「おすもうさんも来てたけど女性客も一人で来てる」と書けば、何となくつかんでいただけるでしょうか。ラーメンもチャーハンも門馬さんの記事どおり旨いから、「量が多いなら行くのやめようかな」なんて思わないで。決してデカ盛の店じゃない。そう思わせたなら、おれの書き方(素人まんまな食い方)が悪いんよ。いつもそんなに食べない人は、ミニラーメンとミニチャーハンのセットとか、いいかもっす。
 ちなみに、ラーメン頼むと「ライス無料」ですよ。嬉しいですよねえ。でもなあ、「全然油っこくない」チャーハン、かなり良かったからねえ。できれば、無料ライス頼むくらいなら「チャーハンセット」で! 確かにここ、旨かったんですよね。また行きたい。上司に隠れてコソコソと……

女性客は見ていた

 後から来た女性客も「ミニラーメンとミニチャーハン」のセットを頼んで、それを待つ間、おれが食うのをチラチラ見てたんですね。初めての店とかだと、他のお客さんがどんなカンジで食べてるかなって観察しちゃうことあるじゃないですか。ちょうどその方の正面におれがいたんですよ。……プラス(よく知られているところですが)、おれは「脇目もふらず食うよね」「旨そうに食うよね」「幸せそうに食うよね」と(パートナー氏から)言われる男。なんて言うのかな。勢い?
 もちろん他人様との会食やらという「おそとごはん」のときはそれなりに気を使って上品に食べます。あ見られてるなと思ったので、ちゃんとグラスの水を飲むんでもまず口元をハンケチで品よく拭いまして、「ぷはあ」とかも控えます。でもそこはもう芸術の域だからさ。いいよ、こんなタイプの個体がガツガツ食うの見たいでしょ。特等席へようこそ。隣のジジイがしてない食い方、ご覧あれ。汗は拭わないんだよ。なぜなら汗がしたたり落ちる前に食い終わるからさ!
(嘘です。汗拭いてます。誰だよ今日めっちゃ寒波って言ったヤツはよ)

 いやそんなことじゃないんです。その女性客にチャーハンが来ましてね。その量を見て、「これきっと私じゃない」と言って、隣の若い男性にサーブするよう店員さんに促したのですが、男性客から「ボクのじゃないです」と言われ、店員さんにも「こちらが(間違いなく)お客様のです」と返され。
 「ミニラーメンとミニチャーハンのつもりで、ミニラーメンと普通量のチャーハンを頼んでいた」のですね。なんてデジャヴ。それ門馬さんがやったやつじゃんか。おれ(よく食う個体)が苦しくなったのと同じ量だぞ。
 先に立って帰り際。その女性の横を通るとき、「頑張って!」って言おうかと思ったけど、やめといた。その方がラーメンを完食してからチャーハンに取り掛からないことを祈りつつ、店を後にしたのでした。(了)

隅田川。タカノウララの? ま、利根川の方がずっとすげえケドな!
言問橋から。なんだかんだ東京は好きだよ。生まれた街だから好きではいたいさ
「水のある暮らし」とかじゃなく、パースペクティブ的なことをやりたかったんだと思うの


いいなと思ったら応援しよう!