”対話”と”コミュニティ”の話
縁あって素敵な仲間に恵まれたことから、「対話のコミュニティ」という名のオンラインコミュニティを主宰している。
コミュニティのスタートからすでに半年以上が経ってしまったけれど、ここで一度、”対話”と”コミュニティ”について書いてみようと思う。
ちょうどメンバーを募集しているタイミング(12/7まで)でもあるし、この素敵なコミュニティの様子が伝わったら、それも嬉しい。
対話について
対話ってなんだろう。
対話という言葉は、人それぞれ「たぶんこんな感じ」というイメージがあったりするし、難しく語り合うこともできるものだ。
私自身は対話を、とても日常的なもの。毎日繰り返し行っているもの。そして人の心を、さらには人生を豊かにするものだと捉えている。
対話のコミュニティでは、こんな図でイメージを共有している。
雑談より深さがあって、議論(決める話)の手前にあるもの。
お互いの考えを目の前のテーブルに出し合ったり、相手の心の内に耳を傾けたり、相手と一緒にあるテーマを深掘りしたり、そういった会話だ。
勝ち負けとか優劣とかマウントの取り合いなど存在しない、知性を交換しあい、伸ばし合う会話といったイメージでもある。
少し大きな、ふわりとしたイメージかもしれないが、今の私はこのくらいの捉え方でいいのだろうと思っている。
職場での議論、親子の会話、友人との雑談、そういった日常のやりとりの中に対話が生まれ、対話が増えるほどに互いの知性が刺激される。
一つひとつはごくわずかな時間の対話でも、これが日常の中に何度も繰り返されることになれば、その人の人生も変え得る力になるものだ。
もし、日常会話が優劣や善悪を決める議論ばかりに偏った日々を送っていたら、やがて正当性を主張し続けることに疲れを覚えるようになり、世代の中心が移り、世の中の常識が変遷していく中で孤独に包まれてしまうようになるだろう。
また、もし日常会話が浅瀬で水と戯れるかのような雑談ばかりに偏った日々を送っていたら、心の内を開示することも、それを語り合うこともないままに、やがて空虚な気持ちに苛まれるようになってしまうだろう。
いささか極端な言い回しなのかもしれないけれど、私はそう思っている。
日常の中に豊かな対話のある生活が、誰しも必要なのではないかと思うのだ。
豊かな対話には、心が満たされたり、思考力の深まりや判断力の高まりが生まれたり、やってみようという意欲が醸成されたりと、さまざまな効用がある。
では、どうやったら豊かな対話を生み出せるようになるのだろうか。
そこに圧倒的に足りないものが、「聴く力」なのだと私は思っている。
コミュニティについて
コミュニティについて考えるようになったのは、私自身が素晴らしいストレングスコーチの方々と出会えたことがきっかけだったように思う。
彼らと一緒にいると、とにかく心地良いのだ。
それぞれがコーチとして自立した日々を送りつつ、相手を人としてリスペクトし、その言葉に耳を傾けることができる人たち。
そこでは自分を下げて謙遜する必要もないし、自分を主張することに無理な頑張りも必要がない。
いたって自然体でいられる自分が、そこにいる。
縮こまる必要も、背伸びをする必要もない環境はとにかく居心地が良いし、自分の中にエネルギーが湧いてくるのも感じられるものだ。
この感覚が得られる場というのがもっと世の中にあってもいいのではないか。
そんなところから、私の中でコミュニティについての関心が高くなっていった。
私1人ではとてもコミュニティを主宰するなんて無理な話だと思っていたが、みずのさんと出会えたことでこれが現実となり、まーちんさんが加わってくれたことで、とても素敵なコミュニティが誕生している。
私がモタモタと思考しているそばでテキパキと段取り、実行へとつなげてくれる2人の存在は頼もしく、私からは眩しく見える。
2人におんぶに抱っことならないよう、私も頑張らねば!と思う日々だ。
さて、コミュニティの話だ。
対話のコミュニティでは、「まず、聴く」ことから始めている。
コミュニケーションというと、多くの人は「伝え方」ばかりに意識が向いてしまう。
だが、実際にコミュニケーションの質を高めているものは、「聴く力」のほうだ。
ましてや対話の質を上げようと思ったら、「聴く」のレベルを上げていくことが欠かせない。
対話ができない人なんてこの世には存在しないと思っているけれど、対話の際の自分のクセだったり、もったいないだったり、伸び代だったりに気づく環境は、意外なほどに少ない。
自分が上手なんだか下手なんだか、よくわからないままに日々の対話を繰り返している日常があるのだ。
だからこのコミュニティでは、「対話会」というものを毎月開催して、安心して練習ができて、失敗ができて、仲間の「聴く」を観察できる機会を設けている。
理屈はほどほどに、実際に試して、観察して、力を上げていく場だ。
まず、メンバー同士で聴く力を上げる。
聴く力が上がり、聴き上手な人が増えてくれば、そこで安心して「話す」ができるようになる。
「聴いてもらう」ことで「話す」も上手くなっていくことを狙っても、いる。
受け身100%な聴くではなく、もっと能動的な「聴く力」。
自分からグッと前に出て問いかけることもできるし、ふっと力を抜いて相手の言葉を受け止めることもできるし、「それは私にはわからないな」なんて素直に返すこともできる、そんな聴く力を仲間と共につけていこうと思っている。
加えて、毎月の定例会(ミートアップ)では素敵なゲストも来てくれる。
12月に世界的ベストセラーの名著『LISTENー知性豊かで想像力がある人になれる』の監訳をされた篠田真貴子さんが来てくれると聞いたときには、椅子から転げ落ちそうになった…。
みずのさん、あなたのつながりはどんだけ広いんだ…。
ちょうどエール株式会社の代表取締役、櫻井将さんの書かれた『まず、ちゃんと聴く。 コミュニケーションの質が変わる「聴く」と「伝える」の黄金比』が発売されたタイミングでもあり、まさに今、対話のコミュニティに来て欲しいゲストNo.1の方だ。
そして1月には、『さぁ、才能(自分)に目覚ようーストレングス・ファインダー2.0』の翻訳者でもあり、ギャラップ認定ストレングスコーチ養成講座のトレーナーでもある古屋博子さんが来てくれることになった。
これまで来てくれたゲストの方々との対話も思い出深いものとなったし、これから来てくれるゲストとの対話も、楽しみでしかない。
クリフトン・ストレングス®︎を活かしながらメンバーがそれぞれに「自分の得意な聴く」を伸ばし、聴ける人の集まる心地良い場が形成され、このコミュニティがベース基地のようになって、学び合い、力をつけてまたそれぞれの日常に出かけていく。
そんなコミュニティを、私は目指したいと思っている。
ここまで、自分の中にあるものを一気に書き出してみた。
自分の考えや想いはこのようなものだが、このコミュニティはみずのさん、まーちんさん、そして集ってくれたメンバーの人たちみんなのものだ。
一緒になって知恵を出し合い、対話しながら、みんなのコミュニティを築いていけたらと思う。
ずいぶん長くなってしまったけれど、ここまでお読みいただきありがとうございました。
対話のコミュニティがやっていること、その具体的なところは、ぜひみずのさんのこちらのnoteをお読みください。
ちょうど今、新メンバーを募集しています。
締切は12/7。
ぜひ、ご一緒しましょう。
待っています。