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「日本の中のマネ ―出会い、120年のイメージ―」に行ってきた(結論:マネの作品はとっても貴重)

タイトルの展覧会を観に、練馬区立美術館に行ってきました。

我が国における洋画黎明期の美術家や批評家たちに見られるマネからの影響については、断片的に指摘されることはあってもまとまった形で示されたことはありません。明治から昭和初期までに見られる作品や批評を通して、日本における「マネとの出会い」について振り返ります。
https://www.neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=202204141649901997

練馬区立美術館は初めて訪れました。西武池袋線の中村橋駅から徒歩3分と、駅近で嬉しい。

練馬区立美術館
美術館の窓
庭にあるキリンがとてもよい(アイコンにした)


残念ながら写真撮影はNGでした。

いきなりですが、マネと聞いてわたしがいつも思い浮かべることは、「アートや絵画はわからない」といった文脈で「マネだかモネだか…」などと言われることです(昔、何かの小説で読んだのフレーズかも)。
そしてわたしも御多分に洩れず、どちらも印象派の画家だよね…ということ以上の定義が頭の中にありませんでした。

でも、この美術展ではマネの位置付けいろいろな角度から考察されていて、それらを読むことで理解が深まったと思います。
自分なりに超ざっくり要約すると、次のような解説でした。

  • マネはそもそも印象派展に一度も出品しておらず、印象派とは言えない

  • 一方でリアリズム(写実主義)にも分類できない

  • ポストリアリズム、という定義が相応しいのではないか

そして、展覧会を通して知ったのは、マネの作品を観れるのはとても貴重な機会、ということでした。
マネは、モネなどと比べて短命だったため全体の作品数が少なく、日本にあるものはさらに、限られるのだそう。
これからは、マネの作品を観られるときは、そのことを覚えておこうと思いました。

好きな作品メモ。

  • エラニーの牛を追う娘 カミーユ・ピサロ (埼玉県立近代美術館)
    http://jmapps.ne.jp/momas/det.html?data_id=235

  • 髪を結う少女 ピエール・オーギュスト・ルノワール (ユニマットグループ)

  • ロンシャンの競馬場 エドゥアール・マネ (馬の美術館)

  • 雨の夕 山脇信徳 (高知市)

  • 夕日 山脇信徳 (高知市)

  • 斉唱 小磯良平 (愛媛県美術館)

  • テュイルリー公園の音楽会  福田美蘭 (作家)


「エラニーの牛を追う娘」は、奥から手前に向かって伸びている光の描写がとても綺麗でした。

福田美蘭さん(現代美術家)の絵はどれも好きだったけど、いずれもご本人の所蔵だそうで(ご活躍中の作家さんなら当然?)、観られるのはこれまた貴重なことでした。
図録を買えば良かった、という後悔がふつふつと…

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