フリーランス美容師が今後より一層求められていくもの。
初めまして。
東京は青山のとあるシェアサロンにてフリーランス美容師をやっております加藤亮平と申します。
今回は『フリーランス美容師が今後より一層必要になってくるもの』というテーマでお話ししていきたいと思います。
はじめにお伝えしておきますが、あくまで僕自身が感じることです。
2020年を振り返り、コロナ禍を経験した何者でもないフリーランス美容師が感じたことです。
「フリーランス」と「シェアサロン 」。
コロナ禍に置いてこの2つのワードが少しづつ認知され、誰にも縛られることがなく自分の意思で決定できる働き方に興味を持つ美容師さんが増えたように思います。
それと同時に勝手な予想ですがこれからフリーランス美容師は、ある一定のところまで増えていくと思っています。
これまでフリーランス美容師は自身の「ウリ」=「特化した技術」を発信し、それに価値を感じたお客様を無意識のうちに選ぶことができていました。
今後増えていくであろうフリーランス美容師の中で生きていくために、淘汰されないためにはどうしていけばいいのか。
僕なりの考えです。
特化しないといけないワケ
フリーランス美容師として生きていくにあたり、自分の武器、つまり周りに負けない「特化した技術」は必要です。
そして自分という美容師を自ら宣伝し知ってもらうこと、つまり発信することが必要になってきます。
ここで話は前後してしまいますが、なぜ特化する必要があるのか?
フリーランス美容師においては特化しなければ発信しづらいというのもありますが、一番の理由はお客様が以前に比べてピンポイントで美容師を探すようになったということが挙げられます。
人気のエリアやお店の名前、家の近くの美容室で検索するお客様はだんだんと少なくなってきました。
例えば、
・ハイトーンカラーが上手な美容師
・縮毛矯正が上手な美容師
・ショートカットが上手な美容師
まだまだ沢山ありますがお客様は希望の髪色、施術してもらいたい技術、なりたい髪型、これらをSNSやウェブ検索を使って自分の希望にあった美容師を探すようになったんです。
フリーランスであろうが正社員でお勤めの美容師さんであろうが、これに気づいている美容師さんは個人での発信をどんどんしています。
店舗の公式サイトやSNS、広告媒体よりも個人のSNSの方が認知度が高く、委ねている美容室も多くなってきていますよね。
それだけ個人の発信の影響力が強くなり、SNSの浸透によってどちらかというとその方がお客様に届きやすくなってきているんです。
働き方に関係なく、お客様の検索ニーズに合わせた発信をできる美容師さんこそが頭一つ抜きん出ることができ、これこそが特化しなければならない理由であると感じています。
美容師はお客様を選ぶことはできるがお客様は美容師以上に選ぶことができる
これまで発信をしているフリーランスとして活動してきた美容師さんは、お客様を無意識に選ぶことができていたように思います。
ですが今後フリーランス美容師が増え、更に正社員であっても発信する美容師が増えていくことでその母数はどんどん増えていきます。
例えばカラーに特化した発信をしていた美容師さんが10人だったのに対し、100人になればライバルが9人から99人になります。
こうなってくると今まで無意識にお客様を選ぶことができていたフリーランス美容師さんは逆に選んでいただかないといけなくなります。
つまり選ばれる側になるということです。
お客様に選んでいただく為にはどうしたらいいのか。
見せ方のウマさではなく、本当に特出した技術を持つことです。
単純ですが美容師の本質です。
見せ方が上手いということは新規のお客様は来ていただけるかもしれません。
しかし本質を抑えていなければリピートしていただけるかは話は別です。
なんせお客様の選択肢は他に99人もいます。
また、フリーランス美容師になって何か特化した技術を見つけようとなった時、できる技術・できない技術の消去法で選ぶことは危険です。
消去法で選んだ技術ではなく、全て出来た上でその中でもこの技術を提供したい、そしてお客様をかっこよくしたい、可愛くしたいという気持ちがなければお客様には見破られてしまいます。
例えばハイトーンカラーに特化した発信を見たお客様がご来店されたとします。
もしそのお客様が気分を変えてワンレンからレイヤーを入れてパーマもかけたいとなったとします。
消去法でカラーに特化したがゆえに、他のスタイルが切れない、パーマができない、なんならやったことがないという理由でお断りするとします。
もちろん逆のパターンも然り。
これでお客様は満足するでしょうか?
納得していただけるでしょうか?
ちょっと難しいですよね。
これだとお客様の為にという気持ちでなく、美容師が自分の技術を提供したいというだけの一方的な思いになってしまいます。
だとしたらお客様も残り99人の中からレイヤーも切れてパーマにも対応してくれて、その上でカラーに特化した美容師さんを探すのではないかと思います。
お客様に選んでいただくためには特化することは大前提ではありますが、ニーズに100%答えることができないと今後精査されていくと思います。
特化することは重要です。
とはいえ、他者との差別化をはかるにはオールラウンドに対応できることが今後必須であり、見せ方がうまいだけの特化型だといつかボロが出てしまいます。
自分が売りたいものとその導線を明確にする必要性
自分のウリ、お客様に提供したい技術をどうやって伝えていくか。
何を使って発信をしていくかも今後の課題になのではないかと思います。
Instagram、YouTube、blog、Twitter、TikTokなどなど。
美容師において当たり前の本質をしっかりと装備し、それを届けることができるツールの見極め・届け方や導線をしっかりと構築することが今後勝ち残っていく為のフリーランス美容師に求められる課題だと思います。
技術だけを見せればいいのか?
人間性がのった方が距離感は縮まるのか?
自分の特化した技術を他の同じ特化型美容師さんと差別化させるにはどうしたらいいのか?
コロナ禍をフリーランス美容師として経験したことで感じたことは、これに気づいた美容師さんの発信スピードが一気に加速したということです。
自分自身、何者でもないフリーランス美容師として自身の課題であると感じている同時に、逆に抜きん出る可能性であるとも感じています。
これからフリーランス美容師になろうと考えている美容師さんは是非参考にしてみてください。