GAFAと競うことができるサービスの条件について、あるニュース記事から考えてみた
こんにちは、ライオです。
今回はあるニュース記事を読んで、感じたこと/思ったことについて書いてみたいと思います。
早速ですが、その見つけたニュース記事はこれです。
※Engadget Japanもほぼ同じ内容で日本語記事にしていたのでこちらも念のため。
では、なぜこの記事を気になったのかというと、
僕がSonosの製品(スピーカー)を長年(3、4年くらい?)愛用しているからです。
Sonosってなぁに?
今だと、スマートスピーカーというのはGoogle、Amazon、Appleなどが開発した製品が数年前から出回っているので当たり前だと思いますが、Sonosはそのスマートスピーカーの先駆者的な存在です。
wikiを見る限り2002年に創業、2005年には製品を販売していたようです。
日本には2018年に正式に販売を始めたようです。
ちなみにSonosの特徴は、無線で音楽をそのスピーカーから再生、操作できることです。無線っていうとBluetoothスピーカーと何が違うの?と思うかもしれませんが、Sonosのスピーカーは同じローカルネットワーク上にある複数のスピーカーから、同じく同ネットワーク上にあるパソコンやスマホから音楽を同時に再生/操作できます。しかもBluetoothではないので、音質的な劣化もありません。
そしてスピーカー自体の音質もとても良いのです。
数年前にAppleのHomepodが発売されましたが、Sonosはその前から同程度の音質のスピーカーを発売しています。
(一応Homepodも保有しているので個人の感覚ではありますが聴き比べて判断してます。)
最近やっとBluetooth対応のスピーカーも発売したようですが、それまではむしろBluetoothに非対応でした。スマートスピーカーというより、当時は確かネットワークスピーカーとか呼ばれていたと思います。
記事の内容で気になったポイント
記事の内容に戻ります。
記事では、Sonosが開発したスピーカーの特許技術をGoogleが自社のスマートスピーカーに盗用しており、Sonos側が裁判を起こして結果的にSonosが全面的に勝ったという内容です。
既に技術を盗用して製品を世に出しているGoogleについては、今後生産する製品についてどのように対応するのか気になりますね。なぜならSonosが特許もっている技術というのが、同ネットワーク上のスピーカーの音量調整や複数スピーカーのステレオ化なども含まれており、これってスマートスピーカーにユーザーが魅力/便利さを感じる重要な機能だと思います。
Googleに残されたオプションは、
製品の仕様をダウングレードさせる(侵害する機能を廃止する)
仕様を変更せずにSonosに利用料を払う
特許を侵害しない形で何らかの独自技術でUXを維持する
上記のいずれかになるかと思います。
僕の考えとしては、オプション1の選択肢はナシかと思います。
なぜなら、"Googleアシスタント"や"Youtube"などの強力なプロダクト/コンテンツを持っているGoogleとしては、その利用/消費ツールであるスマートスピーカー製品が不便になることは会社の戦略にもなかなかのダメージを与えることになります。
さらに記事を見る限りその影響はスピーカーだけではなく、Google謹製のWi-Fiルーターや、スマートフォンのPixelにも及ぶようです。そんな中で仕様のダウングレードはこういった製品を使ってGoogleの持っているプロダクトを使用しているユーザーのユーザー離れを確実に引き起こすと思います。
オプション3については、技術的にそれが開発できるものならリソース豊富なGoogleであれば既に開発をしている気もしますし、可能性は低いと踏んでいます。
ということで、オプション2の選択をする可能性が高いと僕は思っています。
記事の中で引用されているTwitter投稿では、Pixelで一時該当の機能のダウングレードをしたようですが、それが2022年になって復活したようです。Sonosと何らかの交渉をして正式に使えるようになったのでは、と推測しています
Sonos vs Google から考えたGAFAと競うことができる条件
Sonosの事例から思ったGAFAに競合するために必要な条件として、2つのパターンがあると考えました。
① Sonosのように独自技術を先行して開発しその特許を保有している
② 独自サービスを先行してローンチし圧倒的なUXとActiveユーザーを抱えている
1については、既に前半で話しているのでご理解いただけているかと思います。
2について、現時点で競合できている具体的な新興サービス(既にもう新しくはないかもですが汗)として僕が思いつくのは、Spotify、Netflix、TikTokあたりがそうかと思っています。
Spotifyは音楽ストリーミングサービスで、Apple MusicやAmazon music等と、Netflixは、Apple TV+, Amazon prime等と、TikTokはInstagram (Facebook = Meta社)やYoutube Shortsとそれぞれ競合していますね。
しかしGAFAの圧倒的なリソースを持ってもまだその牙城を崩せているとは言い難いと思います。日本でも多くのユーザーが上で挙げた新興サービスを使っていると思います。
やはり、始めからそのサービスに特化したUXや品質にはいくらGAFAであっても簡単には追いつけないようですね。とはいえ、新興サービスがずば抜けているわけでも無いのでこれから逆転する可能性も全然あるとは思いますが)
僕がよく考えるのは、仮に非常にユニークで素晴らしいプロダクトのアイディアが自分の中に思い浮かび、それを形にしてローンチ、ある程度うまく行ったとしてもGAFAの圧倒的なリソースによってかんたん駆逐されてしまうのでは、、、、ということです。
そうなるとスタートアップで自分でサービスを作っていくことってなかなかリスクがあるよなー、、と思ってしまいます。。
こんな状況でも競合になることができる新興サービスが、どんな戦略でプロダクト開発をしているのか。上で挙げた①や②のオプション以外になにか競合できる条件があるのか。いちプロダクトマネージャーとしては気になりますので、今後もこういった分析や考察はしていこうと思います。
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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ではまた!