人の声は耳に優しい。
出会いはスーパーでの買い物中。
論文で煮詰まった私の中に「永遠に」がスーッと入ってきた。
ちょうどサビのあたりがかかっていて、激しく声がぶつかっているのに心地いい感じ。誰?何だろうこの感じ?ゴスペラーズっていうんだ。
すぐに「Soul serenade」を買いに行って、エンドレスリピートした。
遠距離恋愛だった彼との付合いの寂しさをこのアルバムで慰めたっけ。
CDだけじゃなくて、ネットラジオを聞いたらトークも面白くて。FMラジオの番組も欠かさず聞いていたあの頃。
歌だけじゃなくて、話が面白い、ってことはライブはもっと面白そう!気づいたらファンクラブに入会して、ライブに讃歌してた。
大きなツアーだと全国くまなく回るので、私の住んでいる県でもライブがあった。トーク時には、リーダーの村上さんが地元ネタを織り込んで話をしてくれたり、みんなで歌うコーナーがあったりして。その距離の近さにすぐに夢中になった。
最初に気に入ったのは「終わらない世界」
他の曲と何か違うと思ったら、全部声だけ。ボイスパーカッションで重ねていると知って、驚いた。「今も僕は輝いているかい 明日の僕にはきっとかなわないけど」歌詞が自分応援ソングにぴったりで、しばらくアラーム設定するくらい気に入っていた。
「アカペラ」は全部声だけのアルバム。声だけって、耳に優しくて、キンキンしないからいつ聞いても心地いい。中でも「いろは」のかっこよさにノックアウトされたなぁ。
「ハモ騒動」カバーアルバム。「ロビンソン」が切なすぎて流れてくるたびに泣きそうだった高校時代。名曲だけど、ギターのアルペジオと草野さんの声、歌詞が刺さりすぎて、苦しかった。どこに行ってもかかってて耳に入ってくるし…。ドキドキしながら聴いたゴスペラーズver.は大丈夫だった。大人になったから?だろうけど、スピッツ ver.が聞こえてくるとまだ少し身構えてしまう。あの音、あの声、あの時感じていた痛いくらいの切なさを、特別なものだったのだと気づかせてくれたカバー。
最新アルバム「What The World Needs Now」のツアーには、子連れで讃歌。こんな日が来るなんて感慨深い気持ちと、子供たちが初めてのライブでちょっと心配な気持ちと。こちらの心配はよそに最初からノリノリの2人。笑いあり、ダンスあり、キラキラした照明に夢中になって、また行きたい♪が口癖になっている。20数曲あった中で息子の記憶に残ったのは「Right by you」それくらいはどれくらい教えてRight by you~♪ が耳に残ったよう。
世界にはハーモニーが足りないが合言葉だったこのアルバム。「令和」がbeautiful harmony と訳された時に、喜んだゴスペラーズファンは多かったことだろう。今年25周年をむかえたゴスペラーズ。これからも永遠にハーモニーを響かせて行ってほしい。全国ツアーでまた会える日を楽しみにしている。
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