ELECOMのBluetoothシャッターリモコンをラズパイで使う

概要

DAISOのシャッターリモコンをラズパイのスイッチとして使うための情報はWeb上に多数あり、自分も実践したことがありました。

今回、ある目的のために同様のリモコンが必要になったのですが、ボタンが1つだけのシンプルなものがよかったので、探したところELECOMのものが見つかり、不安を感じつつ試してみたところ、ちゃんと使えたので共有します。

Bluetooth自撮りリモコン P-SRBBK

購入したのはELECOMの「Bluetooth自撮りリモコン P-SRBBK」。
ELECOM Direct Shopで858円です。

https://shop.elecom.co.jp/item/4953103305977.html

円形のミニマルなデザインかつ小型のところに惹かれました。

ペアリング

通常のBluetoothデバイスなので、手順については多数紹介され尽くしているので、ここでは省略します。

ペアリングの時に必要となるデバイスIDは 0C:FC:83:xx:xx:xx になりますので参考にしてください。
デバイス名は「BTselfie E」です。

Pythonから使う

evdevライブラリを使うので、インストールします。

$ pip install evdev

最初に動作確認をしたところ、ボタンを1回押しただけなのに、なぜか Press -> Release -> Press -> Release と2回検知される現象が発生。
詳細にイベントを調べたところ、ボタンを押下した時に 28 (KEY_ENTER) と 115 (KEY_VOLUMEUP) という2つのイベントを送信していることがわかりました。
なので判定ロジックではひとつのイベント(28)だけを処理対象とすることで対応。

import evdev
from evdev import InputDevice, ecodes
import time

class ButtonMonitor:
    def __init__(self):
        self.device = None
        self.device_path = None

    def find_bluetooth_button(self):
        # 保存されたパスがあればそれを試す
        if self.device_path:
            try:
                device = InputDevice(self.device_path)
                if "BTselfie" in device.name:
                    return device
            except:
                self.device_path = None

        # 新規検索
        devices = [InputDevice(path) for path in evdev.list_devices()]
        for device in devices:
            if "BTselfie" in device.name:
                self.device_path = device.path
                return device
        return None

    def monitor(self):
        while True:
            if not self.device:
                self.device = self.find_bluetooth_button()
                if not self.device:
                    print("BTselfie device not found")
                    time.sleep(1)
                    continue
                print(f"Found device: {self.device.name}")

            try:
                for event in self.device.read_loop():
                    if event.type == ecodes.EV_KEY and event.code == 28:
                        if event.value == 1:
                            print("Button pressed")
                        elif event.value == 0:
                            print("Button released")
            except OSError as e:
                if e.errno == 19:
                    print("Device disconnected")
                    self.device = None
                continue

if __name__ == "__main__":
    monitor = ButtonMonitor()
    monitor.monitor()

動作テスト

動作させるために管理者権限を付加する説明が多いのですが、ユーザー権限でもinputグループに属することで動作可能です。

$ sudo usermod -a -G input $USER

上記コマンドで所属グループを変更したら、ログアウト/ログインして有効にしてください。
idコマンドでinputグループが表示されていることを確認。

$ id
uid=1000(ryo) gid=1000(ryo) groups=1000(ryo),24(cdrom),25(floppy),27(sudo),29(audio),30(dip),44(video),46(plugdev),102(input),106(netdev),114(bluetooth),117(lpadmin),120(scanner)

 あとは普通にプログラムを起動すればOKです。