ネットワーク経由で画面・キーボード・マウスを共有するNanoKVM
前書き
ネットワーク経由で画面・キーボード・マウスを共有できる「リモートKVM」「IP KVM」というジャンルのデバイスがあります。
サーバーやラズパイ用にずっと欲しかったのですが、安い製品でも7万円、高い製品だと50万円くらいするもので二の足を踏んでいました。
そんな時に見つけたのがラズパイで作成するプロダクトのPiKVMで、最初はこれを作るつもりでキャプチャデバイスや特殊ケーブルなどを購入し、後は構築するだけ・・・
そんなタイミングで見つけてしまったのが、NanoKVMという製品です。
低価格&コンパクト
その価格は驚きの1万円超!(Amazon)
既存の製品と比べて、圧倒的な低価格でまさに価格破壊です。
また最小限の機能を搭載したLiteはAmazonで6,000円程度とFullより4,000円くらい安い設定です。
自分は黒が欲しかったので(Amazonでは白がなかった)AriExpressで8,800円程度で購入しました。
圧倒的なコンパクトさ。
小型のUSB充電器くらいです。
NanoKVMの種類と
NanoKVMにはLiteとFullの2種類があって、その違いは以下の機能がLite版にはありません。
OLEDディスプレイ
電源供給用USB端子
MicroSDカード(内臓)
ATX電源操作
筐体
OLEDディスプレイ
なくてもいいと思いますが、IPアドレスが表示されるところは便利です。
電源供給用USB端子
キーボード・マウス用USB端子から供給される電源でも動作するため、動くのですが、その場合当然PCの電源が入っていなければなりません。
これで困ることは、BIOSの設定画面に入れないということ。
NanoKVMが立ち上がるまでキー入力が効かないので、BIOSのDELキー入力受付時間に合わないためです。
MicroSDカード(内臓)
特になくても困らないと思います。
ATX電源操作
ミニ基盤が付属していて、これをATX電源に接続することで、電源ON/OFFとリセットをすることが可能。
操作画面上からと本体の物理スイッチで操作することができます。
サーバーが遠いところにある場合は非常に便利。
筐体
Liteは筐体がなく、基盤むき出しとなっています。
Tailscale対応
標準でTailscaleクライアントを装備。
ほとんど設定不要で簡単にVPN環境に接続できる優れモノ。
遠隔地のサーバーに設置した場合でも、他のVPN機器の設置やルーターの設定変更が不要で、自宅から接続可能です。
操作
実際の操作はブラウザを使います。
NanoKVMのIPアドレスに接続すれば、画面が表示され、キーボードもマウスもそのまま使えます。
あとがき
プライベートではこれをラズパイサーバーが不調の時の調査、新PCのインストール時などに使っていて、とても重宝しています。
仕事ではデーターセンターにあるサーバーのメンテナンス時に使っていく予定です。