あいうえおもいで 【き】

【き】着せ替え(きせかえ)

幼稚園〜小学校1、2年の頃の紙の遊びといえば、お絵かき以外では折り紙、ぬり絵、着せ替え、写し絵などが主で、その中でも特に着せ替えが大好きだった。

お姫さまやバレリーナなど、当時の少女漫画タッチで描かれたかわいい女の子の人形と、たくさんの綺麗な服や小物。
アニメのキャラクターの着せ替えもあった。テレビ用と玩具用では制作する会社も違ったのだろう。子どもの目から見ても、どうにもキャラクターの作画がやや雑で、好きなアニメのはずなのにほんの少し残念な気持ちも抱えながら遊んだ記憶がある。

紙の着せ替えは服の肩の部分に爪というかタブというか、突起が付いていて、それを折って紙の人形の肩に引っ掛ける仕組みだった。
もちろん後ろ側は裏面なので印刷はない。立体的な人形や布で仕立てられた服には敵わないものの、その機能が限定された状態も含めた「見立て」的な遊びは、今思えばなにかグッとくるものがある。

既存のアイテムだけでは満足できず、人形の型を取って、自分で考えた服のデザインを厚紙に描いて、色鉛筆で色を塗って、切り抜いて(もちろん服の肩にタブもつけて!)いろんな組み合わせを楽しんだ。
部屋の床の上に、たくさんの紙の洋服が並んでいる様子がとても嬉しかったっけ。

デザイナーといえばファッションデザイナー、しか知らなかった頃の話。

とっくに大人になった今でも、文房具コーナーや100円均一のお店へ行くと当時よりはるかに進化した着せ替え遊びのシールなどを、驚きと憧れを持ってつい見てしまう。

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