オリジナリティ。
僕ら外国人がアボリジナル奏法を学ぶ際に苦しむのは、答えに近づく為に自分を否定し続けるからだと思う。
このスタイルを身に付けようと試みる人の大半がこの苦しみを持ち続けている様に感じるし僕もそうだった。
自分のルーツでない部族の文化を身体に入れるってことは、元々自分の中に答えはないのでそりゃ初めは苦労すると思う。
でもアボリジナル的メソッドに慣れさえすれば、その次のステップに求められるのは、オリジナリティじゃないかなと最近思い始めた。
決まりの中で自由に演奏するのがアボリジナルスタイル。それでイケてる奴が評価される。
って事は決まりを押さえるのは当たり前で、
良し悪しを決めるのはオリジナリティ。
モノマネだけやと対応力とか芸術性に欠けると思うし、いつまで経っても初めに書いた苦しみからは解放されないと思う。
昔、アボリジナル奏法の先輩に
『ただ自由なだけなのは自由じゃないよ。ルールがあるから自由になれるんやで。』
って言われたけどコレはアボリジナル音楽の核をついてるアドバイスだったと思う。
ささっと基礎だけ押さえて自分のオリジナリティを認めてあげる事で、自分を否定するサイクルから僕は抜け出せた。
ルールさえ守っていれば自由なんですよ。