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「今日は、100点満点でした」

「今日は、100点満点でした」


42.195kmを走り終えた大迫選手は、インタビューでそう語った。

自身の現役最後のレースと決めて臨んだこの東京オリンピック。その大舞台で走り終えた後に自信を持ってそう言えることに、とてもカッコよさを感じた。



大迫選手のことは大迫選手が早稲田大学時代の箱根駅伝の頃から知っていた。

常にその世代の先頭を走り、大学卒業後はマラソンの世界で活躍、新しいことに挑戦し続けながら自身をさらに高めるために海外に拠点を移す。そして日本新記録も更新する。

陸上は好きで見ているくらいの知識しかないが、大迫選手のその現状に満足しない姿勢は、めちゃくちゃすごいと思っていた。


そんな中迎えた東京オリンピック。

大会前に、

「これが現役最後のレース」

と宣言して臨んだ大会で、6位入賞を果たした。
ゴール直前の笑顔そしてガッツポーズ、インタビュー中の涙は、見ているこちら側も心打たれる気持ちになった。

完走後のインタビュー。自身のレースプランやその都度の感情を語ったのちに放った言葉が、

「今日は、100点満点でした」

自分の最後に、自信を持って100点と言える強さ。

そして思った。

一体自分は「これが最後」と決めた戦いで、そして人生の最後で、「100点満点でした」と自信を持って言えることが出来るだろうか、と。


確かに「最後」というゴールを決めたことにより頑張れることってあると思う。

だけどきっと大迫選手の場合はそれだけじゃない。

常にいつ最後が来てもいいように準備を重ね、妥協を許さずやってきた。だからこそ本当の最後で100点満点を出せたのだと思う。


そう思った時、ある言葉が脳裏によぎった。

「反復・継続・丁寧」は心地ええんや

漫画、アニメでも有名な「ハイキュー‼」に登場する北信介の言葉だ。

毎日こつこつ丁寧に取り組めば、いつの日か絶対的な自分への自信周りからの信頼を得ることができる。

北信介の言葉で一番好きなのは、

「喝采は要らん。ちゃんとやんねん。」

誰かに評価されたいとか、認められたいとかは外に置き、自分が練習通りにできれば絶対に大丈夫という自信。

結果は副産物に過ぎず、毎日の行動をいかに出せるかというストイックさ。



きっと大迫選手も、周囲からの期待というプレッシャーと戦いながらそれでも自分自身と向き合い続けて「ちゃんとやった」結果、最後に100点満点のレースが出来たんだと思う。



一体自分はどれだけ自分自身と向き合えているだろう。

むやみやたらに喝采を求めていないだろうか。

結果ばかりにこだわっていないだろうか。

上手くいかなかった時に、何か他に逃げ道をつくっていないだろうか。

どんな結果であろうと、自分自身が納得できる行動を日々行えているだろうか。


自分の人生の最後に、

「自分の人生100点満点でした」

そうやって自信を持って言えるように、自分自身と向き合い、反復・継続・丁寧を心掛けてちゃんとやっていきたい。


喝采は要らん。ちゃんとやれば、喝采は後から自然とついてくる。




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塩浦良太
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