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「出来ることをやりながら、出来ることを増やしていけばいいと思うよ。」

昨日、内定者の男の子と面談を行った。

いや、面談なんて大層なことはいえない。情報交換会といったところだろうか。年齢も一個しか違わない、境遇も似ているという部分も相まって、彼が入社する前に少しでも不安が解消されればという思いで2週間に1回のペースで行っている。自分が1年前に欲しかったような情報を意識して伝えているつもりだ。


というのは、本音でもあり建前でもあり。せっかくならそこから学べることは学んでいこうというがめつい気持ちが心の片隅にはいつもある。

人と話すことで得られる学びは多い。


昨日で何回目だろうか。6回目?7回目?だいぶ関係性も出来上がってきた。

ちなみに彼は今日(月曜日)から1週間内定者インターンというものが行われるらしい。実際に現場に入って仕事をする。

「めちゃくちゃ緊張します」

そう言っている彼の言葉からは1年前の自分を思い出す。ただ自分のときは内定者インターンというのはなかったから羨ましく思う。入社前に現場のイメージを掴めるってそれだけ貴重だと感じる。


いつも行う面談では毎回お互いにパワーポイントで5分程度のスライドを用意して発表をしている。といってもそんなに固いものではなく、ラフなものだ。私は彼からのリクエストで「就労支援の事業所形態別の特徴について」を簡単にまとめた。

彼にはいつも「最近読んだ本」や「印象に残った映画」などを紹介してもらってきたんだけど、今回は違った。

”インターン先で何を学ぶか”

緊張する気持ちを抑えながら、1週間という短い期間で何を学ぶか・学びたいか、まとめたんだと思う。まずはその準備する姿勢がすごいと思った。緊張すればするほどあらかじめ言語化することって大事だと思っていて。言語化しておかないと頭が真っ白になったときにただただ時間が過ぎていく気がするから。


スライドを紹介してくれた上で彼はこう言った。

「でも自分に何が出来るか不安なんです」

私は特に考えることもなく、気づいたらこう言っていた。

「出来ることをやりながら、出来ることを増やしていくんだよ」

自分でも「いっちょ前なこと言ってるな」と思いながら、「でもほんとそうだよな」と思っている自分もいる。


「何が出来るか不安」、正直これは永遠のテーマだ。永遠とか言いながらまだ1年目の自分なんだから言葉に説得力はないんだが、入社して1年が経とうとしている今でも考えることがある。

何者でもない自分が何を出来るのか。

でも言ってしまえば「出来ることしか出来ない」のだ。なんか言葉遊びみたいだが。

いきなり難しいことをやれと言われても出来なくて、きっとそれを周りの人も望んではいなくて。まずは出来ること、やってほしいと言われたことをやるに尽きると思っている。「言われたことをやる」って少しマイナスな、受け身な印象にも見えるけど、でも基本中の基本だと思っていて。言われたことも出来ない人に、その先はないし、信頼は生まれないと思っている。

言われたことをやる、の先に言われなくてもやる、があって。
その先に自分で考えてやるがある。
だからまずは「出来ることをやる」ことに全力を尽くすのみ。

出来ることを繰り返しやっていくうえで、余裕が出てきて新しいことを覚えられる余白が生まれてくる。
出来ることを繰り返しやっていくうえで、「こいつになら任せてもいい」と思ってもらえて新しいことを任せられる。

結局はその積み重ねなのかな、って。


そこから生まれたのが、

「出来ることをやりながら、出来ることを増やしていく」


だった。

なんか自分で言っておきながら、自分の身が一番引き締まった。

ほんとそうだよな、って。
ちゃんと足元を見つめ直す時間も必要だよな、って。

凡事徹底だよな、って。


人に教えることで学ぶのは自分自身だ。

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塩浦良太
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