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差別化と抽象化
差別化。
今の時代の流れの1つのテーマなのかもしれない。
サービスや商品が溢れて、能力の高い人が増えてきた。
一方を見ればそれは、どんなケースでも「いいもの」に触れられる可能性が上がってきたというわけだけど、
もう一方を見れば、「いいもの」が埋もれる可能性も出てきたということでもある。
そういった同じものが増えてきた中で、「〇〇らしさ」を生み出していくことの価値が高まっている。いわばそれが”差別化”なのだろう。
自分と周りの違うところ。まちがいさがし的なところ。
いかに異なれるか、みたいな部分に注目が集まっている。
じゃあ差別化だけ頑張っていればいいかというと決してそんなわけじゃなくて。やっぱり人間1人では生きていけないわけだから、何かと組織で動くことが多い。
フリーランスも増えてきたけど、会社に属している人の方がまだまだ多いし、家族だって小さな組織だ。広く言えば日本人だって1つの組織だし、地球人という意味で言えば地球で暮らす人全員が組織だ。
あ、今1つ抽象化の片鱗が見えちゃった。
そうやって組織として動いていくとなった時、全く違う人ばかりが周りにいるとやっぱりどこか落ち着かないもので。多少なりとも同じ部分を感じていたいものだと思う。だけど時代の潮流として異なろう異なろうとしていく。
私が思うに、「差別化」と同じくらい大事なことがあると思っていて。それが「共通点探し」なんじゃないかって。
根本が同じであるから違いが分かるし、際立つ、違う部分があっても安心する。だから差別化と同時に、共通点探しもすごく重要で。これって使う筋肉も違うと思っている。順番関係としても間違っちゃいけない。
相手との違う部分を生み出したり説明出来たりする人って頭が良く見える。だからそれを真似したくなる。でもきっとそこから取り掛かると上手くいかない。
違いを説明できる、っていわば「外から見える頭の良さ」で。
きっとそれが出来る人は、いろんなものの共通点を知っている。これとこれはこういった類で同じだ。これはこれと同じだ。これとこれは、、、、と。
だからこそ違いにも気づける。
頭のいい人は記憶力がいい人が多い。
記憶力がいい、って能力なのだろうか。
もちろんその側面もあるだろう。でもそれだけじゃないはず。
記憶がいいということは、思い出す機会が多いということ。
思い出す機会が多いということは1個のものに対したくさんの「グループ」があることを知っているということ。
例えば「りんご」。
A:りんごと言えば「果物」
B:りんごと言えば「果物」「赤い」「青森で有名」「アップル」「漢字が難しい」
これは極端な例だけど、りんごを「果物」としてだけ認識している場合と、「赤い」「青森で有名」などとも認識している場合であれば、後者の方がよっぽど思い出す機会が多い。
きっと後者の人の方が頭もいい。
これが言わば「抽象化」だ。
まちがいさがしも、共通点探しも、
どっちも完璧にこなして初めて究極体になれるんだと思う。
どっちも極めていかんとね。
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