スケジュール発表: 最高の遊び心披露の舞台
NBAやNFLのスケジュール発表はお馴染みとなっており、当日はSNSで動画コンテンツが話題を呼び、フィールド・コート外での裏の戦いにもなっている。各チームが公式アカウントから動画を発表すると、それは評価の対象となり、それぞれがランク付けされてしまうことも多くある。
それに比べて、シーズン真っ最中での発表のMLBは試合数や遠征の数も二つのリーグに比べると遥かに多い。そのためシーズン全体のスケジュール動画を作るのにも労力は更にかかる。
だがこのスケジュール発表はSNS担当者にとっては最高の遊び心を披露できる舞台であり、チーム内では一体感を生み出すコンテンツともいえる。
果たしてMLB 30球団中動画コンテンツでスケジュールを発表したチームはいくつあったのだろうか。
まずSNSを見ていてすぐ目に入ったのがロサンゼルス ・ドジャース。伝統ある球団も遊び心は忘れていない。主に遠征地特有の食事で日程を発表。各地の名産がはっきりしている日本ではこのような動画が最も作りやすいかもしれない。
シカゴでは両球団、子供達が主役の動画で発表。
クリーブランド・ガーディアンズはファン巻き込み型。
カッコよく作り込まないまでも映画的なエンディングスクロール風に作る球団も。更にはゲーム風の魅せ方も。
https://twitter.com/Braves/status/1679537967784681499
ヤンキースはシンプルにグラフィックでまとめたものを動画にするスタイル。遊び心はないですが、それでも伝統ある球団の形と言えるでしょうか。
マリナーズは動画を作る時間はなかったのか、各対戦カードを映画で表現し、画像で対応。オールスター開催地で広報スタッフも忙しかったでしょうから苦肉の策だったでしょうか。すべての権利をクリアしてのこの動画版もいずれ見てみたい。
すべての球団を確認したところ、結果的に動画コンテンツを作ったのは30球団中12。半分以上はグラフィックのみで発表。作り込み方などはNFLやNBAと比較してしまうと、シンプルさが多く見られた。子供たちやファンなどを活用し、シーズン真っ最中の選手を登場させたところはほぼなかった。
この動画コンテンツは本気で作り込まないと、せっかく労力をかけたのに・・・というものになりかね無いのでどれだけ球団として向き合えるかが重要。ドラフト、オールスター、シーズン真っ最中とスタッフ数や体制によってもそこは球団によって変わってしまう。
30球団が同じ条件でのリリース発表にはなるため、スケジュール発表は球団にとって”遊び”に対してどこが本気で向き合っているのかというのを知る良い機会としてこれからも存在していく気がする。