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馬具の名前を覚えよう2〜顔周り編(頭絡など)〜
馬具の名称についてです。鞍、頭絡、ボア?そんな道具一つ一つの名前から詳しく解説していきます。
馬具の名前を覚えよう2の今回は馬の顔周りにつける頭絡やハミなどについて!
馬具の名前を覚えよう1〜背中周り編(鞍など)〜はここからチェック!!
馬具って?
馬具(ばぐ)とは、乗馬するときや馬が馬房にいるときなどに馬に装着する道具のことを言い、馬装品(ばそうひん)といったりもします。そして、馬具を馬につけることを、「馬装する」と言ったりしますので覚えておきましょう。
馬装品に対して、人間が身につけるブーツやヘルメットのことを、人装品(じんそうひん)といいます。
手綱(たづな)
馬が口に加えているハミに対して指示を出すためのひもです。
基本的に、人は馬に対してブレーキや方向指示のために手綱を使います。
手綱は、滑り止め付きのものや、布にゴムが練り込んであって滑りにくいものなどいろいろな種類があります。一般的な素材としては、革手綱、布手綱、ゴム手綱などがあげられます。
ハミ
ハミは手綱の先につながっている金属の棒で、これを馬にくわえさせて人は馬に指示を出します。ハミをくわえさせるといっても、馬の歯がない場所にハミが収まるため馬は違和感なく受け入れることができます。
ハミの中には、馬が口にくわえると、馬のリラックスする香りや味がするものなど、馬がハミを受け入れやすいような工夫が凝らされています。
ハミには数え切れないほどの種類があり、それぞれ馬に与える影響・プレッシャーがことなります。その馬にあったものを選ぶことが大切です。
敏感な馬に対して、強い(プレッシャーの大きい)ハミを使ってしまうと、馬がハミに対して恐怖を覚え、手綱を介したハミへの指示を全く受け付けなくなってしまうことがあります。
金属製のハミよりもよりソフトなものとして、ゴムでできたハミなどもあります。
頭絡(とうらく)
頭絡は馬の頭につける、手綱とハミを固定するための馬具です。
勘違いされがちなポイントとして、頭絡には、手綱とハミは含まれません。
なので、もし頭絡を買うときは、手綱とハミをセットで買いましょう。わすれがちです。
頭絡のことを別名、勒(ろく)ともいいます。そのため、馬に頭絡をつけることを装勒(そうろく)ともいいます。
そして、頭絡にも様々な種類があります。
一般的な運動や、障害馬術に使用するものが、水勒頭絡(すいろくとうらく)。
馬場馬術に使用する大勒頭絡(たいろくとうらく、小勒ハミと大勒ハミ、2本のハミを馬に加えさせます。)
などです。
頭絡にもそれぞれ細かく名称がついていて、水勒頭絡を例に取ると、下記の写真のように、革ごとに名前があります。
<写真は日本馬事普及、頭絡についてより引用>
そして実は水勒頭絡も、いろいろな種類にさらに細かく別れていて、カブソン鼻革(フランス鼻革)、フラッシュ鼻革(コンビ鼻革)、ドロップ鼻革(ドイツ鼻革)、クロス鼻革(メキシコ鼻革)、、、と鼻革の形状によってそれぞれ馬に与える影響が異なり、その馬にあったものを選んで装着します。上の写真の頭絡はスタンダードなフラッシュ鼻革(コンビ鼻革)の頭絡です。
また、馬によって顔の大きさが違うため調整する必要があります。
大まかな調整としては、
まず、頬革を馬にハミを加えさせたときに、口角にシワが2本よる長さに調整します。
次に、鼻革は、馬の頬骨から指2本分下にくるように調整します。
馬によって極端に顔が小さかったり大きかったりしてもとからある穴では対応できない場合は、レザーパンチを使って穴を開けて調整しましょう。
まとめ
ハミや頭絡も形状や素材によって馬に与えるプレッシャーの大きさが異なり、それぞれの馬に合わせたものを選ぶことが非常に重要です。