見出し画像

リアル宇宙兄弟:ARLISS体験記⑥ -1回目の打上げ結果-

はじめに

1回目の打ち上げは!?どうも柴田です。9月10日の競技2日目に、私たちは1回目の打ち上げを行いました。先生チームのSuperNOVAと、学生チームのNoah's Ark、それぞれの結果をお伝えします。


先生チーム SuperNOVA 1回目の結果

まさかの結果に?!

先生チームの1回目の打上げは、10:00頃に行われました。私たちは8:00頃に砂漠に到着し、機体の最終調整を済ませ、9:00にレギュレーションチェックを受けました。レギュレーションとは、大会の規定に基づいて、機体が重さ1,050g以下であることや、決められたサイズの筒に収まるかを確認する作業です。これをクリアしないと、打上げができません。無事にチェックを通過した後、打上げを担当するエアロパックのもとへ向かいました。

エアロパックとは?

エアロパックとは、ネバダ州ブラックロック砂漠で活動するアマチュアロケットグループのことです。打上げごとに、感謝の意を込めて日本のお土産を渡すというルールがあります。何でも良いのですが、扇子は避けた方が無難です。長年のイベントの中で、扇子は数え切れないほど贈られているためです!
さて、話を戻します。ロケットを打上げ台にセットし、いよいよ発射ボタンを押しました。ロケットは見事に上がり始めましたが、上空300mほどに到達したところで突然大破してしまいました。原因は不明で、先生チームにとっても初めての出来事だったようです。ロケットが破裂した後、CanSatは自由落下し、地面に激突。基盤は割れてしまい、動作不能になりました。先生たちは唖然としながらも、プログラムが生きていたのは不幸中の幸いでした。残念ながら、1回目の打上げは失敗に終わりました。

学生チーム Noah's Ark 1回目の結果

不安なスタート

先生チームがまさかの失敗に終わった後、次は学生チームの番です。無事にレギュレーションをクリアし、いよいよ打上げの瞬間が訪れました。柄シャツがトレードマークのTくんが見事なスピーチを終え、いよいよ打上げボタンを押して点火!……と思いきや、まさかのトラブルでロケットが打ち上がりませんでした。会場は少し緊張感が漂い、エアロパックの方が再度ロケットの点検に向かいました。
その間、10分ほどの待機があり、不安が募ります。果たして打上げは成功するのか……。そして、点検が終わり、再び打上げボタンを押しました。今度は無事にロケットが勢いよく打ち上がり、学生チームの努力がようやく形になった瞬間でした。

CanSatを無事に発見

ロケットが打ち上がった後は、無線通信機を使って機体の位置を追跡しなければなりません。ロケットから放出された直後は数秒間データが送られてきていましたが、その後、突然通信が途絶えてしまいました。焦りながらも、これまでに受信していたデータを頼りに、私たちは機体の捜索を続けました。30分ほどかけて砂漠を探し回った結果、ようやく機体を発見することができました。

発見時の様子

しかし…

発見した時、機体はまだパラシュートに包まれていました。しかし、無線通信機の受信は依然としてできず、20分ほどその場で様子を見ましたが、動作する気配はありませんでした。結局、私たち学生チームもここでリタイヤとなりました。学校での実験や、ARLISS前に行われた秋田県での大会では全て問題なく動作していただけに、悔しさが残ります。改めて、ARLISSの厳しさを痛感しました。ロケット打上げでは、予想以上の衝撃が機体にかかることをしっかりと覚えておく必要があります。

さいごに

両チームとも、1回目の打上げは厳しい結果に終わってしまいました。1回の打上げには約9万円の費用がかかるため、そういった意味でも悔しさが募ります。特に先生チームは、ロケットの爆発という予期せぬトラブルが原因だったため、特別にもう一度打上げの許可が下りました。そのため、9月11日の競技日3日目には先生チームの2回目の打上げが行われることになりました。
次回の記事ではその様子をお届けしますので、お楽しみに!

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集