「みどりのミチ」からつくる「循環型のマチ」 (東京・下北沢線路跡地)
facebook post 0319_2024
1.7km 下北沢に伸びる「みどりのミチ」
下北沢にある「のはら」で採れた野草ティー、ご馳走様でした。
近くの「こや」の屋上でいただきました。
なんだか 花粉症が和らいだ気がするぞ。
東京 世田谷区にある下北沢は、ここ15年以上 月1回で行くまちです。
この駅を挟んで 小田急電鉄線路跡地 東北沢〜下北沢〜世田谷代田まで1.7kmにわたる 「みどりのミチ」があります。
この「みどりのミチ」は、市民参加型の「部活」 シモキタ園藝部の皆さんが植栽管理をしているんです。このみどりのミチからは、観光型ではないコミュニティ起点としての新しいシモキタらしさが生まれつつあります。
官・企業・市民の難しい合意形成を経て、下北沢線路跡地から始まったこのコモンズ(社会的共有資本)のカタチ。市民参画型の先進的な道なんです。
2000年からの線路地下化に伴う都市計画道路・地区計画で、近隣の区民の方はザワザワしていたことは、よく友人から聞いていました。
そこに市民活動によるグリーンライン下北沢の提案を経て、北沢デザイン会議〜北沢PR戦略会議へ。そしてお披露目されたこのみどりのミチは、コロナ禍を経て下北沢の暮らしと結びついた道に一歩ずつ育っている気がします。
みどりのミチは、住民参加10年の道
大規模商業開発へ面舵を切り掛けた下北沢のまちづくりでしたが、計画の見直しが始まったのは、「100%反対か100%推進のいずれでもなく、グリーンラインの代表だった故 高橋ユリカさんたちの具体的提案があったからこそ。」世田谷区 保坂展人 現区長はそういいます。
下北沢駅前の再開発までのここ10数年以上、「かなり揉めていたけれどちゃんと沢山話し合って最後みんな納得できた」と地元の方は言っていました。
実際、10年間で200回 住民ワークショップやシンポジウムを開く。そこには最終的には事業者である鉄道会社も参加。
・NYの鉄道跡地ハイライン
・米ポートランドの官民協力再開発
・ブラジルのクリチバ市のスラム再生のソーシャル・コミュニケーション
下北沢 再開発に参考にしたというこれらの取り組みも、暮らす人たちがコミットしてコモンズを守り再生させ街づくりに関わる仕組みがあるんですよね。より ティール組織的なのです。
ウォーカブルなシモキタ、どこにでもあるようなブランドショップやチェーン店ではない「シモキタらしさ」、市民参加型 循環型経済のシモキタ。
これからのコンセプトが「みどりのミチ」へ反映され実装されていくわけです。
一部の政治主導・企業主導で、住民の声をスルーする神宮外苑前 乱開発計画や大阪万博の計画プロセスなどとはまさに対局。しっかり住民が参加する民主的なプロセスで、計画から自治・運用されている「みどりのミチ」。
いろいろ考えさせられませんか?
きっと学べることがたくさんあるはずですよね。
住民が参加することで、時間もかかるしコミュニケーションコストもかかる。ではその代わりに得られるリターンは?
それは「みんなが主役になれる」ということですよね。そうか。民主主義そのものが、リターンだったのです。
それは地域で暮らす誇りや喜びをみんなで分かち合うことに繋がるし、それは確かな自信になっていくと思うのです。
「わたしたちが、好きなシモキタをいま作っている。」
多様な人たちが参加し実感できるほど、その地域をもっと良くしたいという民主的な空気が高まっていくのだと感じます。
循環思考の人たちと循環型マーケットを育てよう
2024年3月 Ryo`s Messagaのテーマは、急拡大する循環型経済(サーキュラーエコノミー)のマーケットの未来について。
市民・行政・事業者が一体となって取り組む下北沢線路跡地の循環型再開発レポートを交え、個人自ら豊かなキャリアと暮らしを拡大させていくキャリアマインドについて語っています。
暮らしの豊かさとコモンズの豊かさと重ね合わせて育てていくには
やはりローカル単位からですね。
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